自民党・安倍派の政治資金をめぐる問題を受け、岸田総理は安倍派の閣僚4人を交代させる人事を14日にも行う方向で調整に入っています。
複数の政府・与党関係者によりますと、岸田総理は松野官房長官ら安倍派の閣僚4人を交代させる意向を固めました。
副大臣と政務官についても大半を交代させる考えですが、後任探しの難しさや安倍派からの反発が大きいこともあり、政務官をどの程度交代するかは慎重に検討を進めることにしています。
岸田総理は国会情勢を見極めたうえで、14日にも閣僚と副大臣の交代に踏み切る方向で調整しています。
また、政府関係者によりますと、事実上の更迭となる松野官房長官の後任については「安定感があること」を重視しているほか、他の人事についても「閣僚経験者」や「無派閥議員」を中心に人選が進められています。
松野博一官房長官「私の政治団体についても精査して、適切に対応するとこれまでもお答えをしてきたところであります。いずれにせよ、決議案についての対応は、国会でお決めいただくものだと考えております」
一方、国会では午後、衆議院本会議で松野官房長官への不信任決議案の採決が行われます。
立憲民主党 安住淳国対委員長「(不信任案に)反対するということは、松野さんは適任だというふうに与党は考えるということであれば、適任の理由をしっかり聞かせてもらいたい」
維新・共産・国民も賛成する方針ですが、与党の反対多数で否決される見通しです。
ただ、立憲民主党は松野官房長官への不信任決議案に続いて、内閣不信任決議案も提出する方向で調整しています。
当初は「万一、解散につながれば、検察の捜査が止まってしまう可能性がある」などとして慎重な姿勢でしたが、問題の広がりを受けて、ある幹部は「出さざるを得ないだろう」と話しています。