海外との行き来がコロナ禍前に戻りつつあるなか、『トコジラミ』の急増が懸念されています。韓国では、13日から「4週間の防疫期間として」いたるところで予防対策が行われています。日本人の利用も多い、ソウル市内のホテルでは、市の認証ステッカーを貼って安心をアピールしていました。「トコジラミ・パニック」フランスで社会問題に 被害は日本でも…害虫駆除業者に密着そもそもトコジラミとは?トコジラミとは、シラミではなくカメムシの一種で、体長5ミリほど。昼はベッドやソファーの隙間などに隠れていて、夜に活動し、人の血を吸います。刺されると強いかゆみに襲われ、眠れなくなるほどだといいます。

このトコジラミは今、世界各地で問題に。オリンピックを控えたフランスでは9月ごろ、住宅や宿泊施設などで大量発生が確認されました。公共交通機関などでも目撃情報が相次ぎ、不安が広がりました。韓国は「ビンデミック」トコジラミの急増を、韓国メディアは「ビンデミック」と報じています。韓国ではトコジラミを「ビンデ」と呼びますが、それと「パンデミック」をかけたものです。住宅密集地域ではトコジラミの被害が相次ぎ、市が駆除に乗り出しています。女性:「足が痛いので地下鉄では座りますが、人が少ない時に座りたいです」男性:「(現在の状況を)新型コロナと比較できるとは思います。政府も対策を進めていますが、まだ効果があるかは分かりません」次は日本?韓国では、トコジラミが海外からの入国者の持ち物などを通じて、流入する場合が多いとされています。そんななか、訪日外国人の数が5カ月連続で200万人を超えました。コロナ禍前の同じ月を上回るのは初めてです。観光庁 高橋一郎長官:「関係省庁からのご要請などあれば、旅行業・関係団体などを通じて、注意喚起することも検討していきたい」もし日本でも見つかった場合、どのような対処が必要なのでしょうか。“黒いシミ”がサイン 駆除費用は? 害虫駆除を行う『クリーン計画プロープル』引田徹さんによると、トコジラミ専用の殺虫剤を使いますが、卵の状態では完全に駆除できないため、卵がかえるタイミングを見計らって、2度にわたって散布をする必要があるといいます。駆除費用は、この業者の場合、1部屋6万円から駆除依頼を受けていて、一般的な住宅(3LDK)の場合、平均で15万円程度かかるといいます。引田さん:「海外に行かれた時は、ビニール袋を多めに持っていって、洋服を脱いだものは、その場で袋に入れる。そのまま家に持って帰らないで、コインランドリーに持っていって、乾燥機に入れると予防できる」「冬でも安心できない」寒さに弱いといわれているトコジラミ。しかし“冬でも安心できない”と専門家は言います。兵庫医科大学病院 夏秋優医師:「これほど多くの方が海外から入って来られて、あるいは日本人の方が国内でも旅行される。この状況が続く限り、日本でも各地で広がって蔓延(まんえん)して、大変なことにたぶんなるだろうと予測しています。暖かい環境があれば活動しますから、常にエアコンが利いた快適な環境が維持されていれば、そういうところに生息しているトコジラミは、冬だろうが夏だろうが関係なく、いつでも増殖できる態勢にある」【解説】隙間に注意! 潜伏場所は…夏秋医師によると、トコジラミの潜伏場所には特徴があるといいます。トコジラミは暗くなってから寝ている人の血を吸うため、ベッド周辺に潜んでいることが多く、具体的には、ベッドの隙間や、かけてある衣類。他にもカーペットの裏、ソファの隙間にも注意してほしいというこです。ただ、全ての家具の裏側をチェックするのは大変。そこで注目したいのが、血糞と呼ばれる黒い斑点状の糞です。本の裏側などで血糞が見つかったらトコジラミがいる可能性も。他にも壁にかかっているポスターの裏側や、かばんのポケットや紐の折り返しにも潜んでいるそうです。部屋をきれいにしていれば大丈夫?夏秋医師:「清潔だから発生しない、不潔だと発生するという問題ではない。一度、部屋に持ち込んでしまうと発生する。大事なのは『いる・いないの確認』と、いた場合の『駆除』」煙が発生するタイプの殺虫剤で対応できる?夏秋医師:「今、発生しているのは、従来の殺虫剤成分に抵抗性を持ったトコジラミ。コジラミ専用の殺虫剤も販売されているので、購入の際に、しっかり確認をすることが大事」家に持ち込まないためには?夏秋医師:「旅行に行った際には、荷物をベッドの側に置かない。そして、まとめてビニール袋に入れて、入口付近に置くといった対策を取ると良い」
海外との行き来がコロナ禍前に戻りつつあるなか、『トコジラミ』の急増が懸念されています。韓国では、13日から「4週間の防疫期間として」いたるところで予防対策が行われています。日本人の利用も多い、ソウル市内のホテルでは、市の認証ステッカーを貼って安心をアピールしていました。
そもそもトコジラミとは?トコジラミとは、シラミではなくカメムシの一種で、体長5ミリほど。昼はベッドやソファーの隙間などに隠れていて、夜に活動し、人の血を吸います。刺されると強いかゆみに襲われ、眠れなくなるほどだといいます。

このトコジラミは今、世界各地で問題に。オリンピックを控えたフランスでは9月ごろ、住宅や宿泊施設などで大量発生が確認されました。公共交通機関などでも目撃情報が相次ぎ、不安が広がりました。韓国は「ビンデミック」トコジラミの急増を、韓国メディアは「ビンデミック」と報じています。韓国ではトコジラミを「ビンデ」と呼びますが、それと「パンデミック」をかけたものです。住宅密集地域ではトコジラミの被害が相次ぎ、市が駆除に乗り出しています。女性:「足が痛いので地下鉄では座りますが、人が少ない時に座りたいです」男性:「(現在の状況を)新型コロナと比較できるとは思います。政府も対策を進めていますが、まだ効果があるかは分かりません」次は日本?韓国では、トコジラミが海外からの入国者の持ち物などを通じて、流入する場合が多いとされています。そんななか、訪日外国人の数が5カ月連続で200万人を超えました。コロナ禍前の同じ月を上回るのは初めてです。観光庁 高橋一郎長官:「関係省庁からのご要請などあれば、旅行業・関係団体などを通じて、注意喚起することも検討していきたい」もし日本でも見つかった場合、どのような対処が必要なのでしょうか。“黒いシミ”がサイン 駆除費用は? 害虫駆除を行う『クリーン計画プロープル』引田徹さんによると、トコジラミ専用の殺虫剤を使いますが、卵の状態では完全に駆除できないため、卵がかえるタイミングを見計らって、2度にわたって散布をする必要があるといいます。駆除費用は、この業者の場合、1部屋6万円から駆除依頼を受けていて、一般的な住宅(3LDK)の場合、平均で15万円程度かかるといいます。引田さん:「海外に行かれた時は、ビニール袋を多めに持っていって、洋服を脱いだものは、その場で袋に入れる。そのまま家に持って帰らないで、コインランドリーに持っていって、乾燥機に入れると予防できる」「冬でも安心できない」寒さに弱いといわれているトコジラミ。しかし“冬でも安心できない”と専門家は言います。兵庫医科大学病院 夏秋優医師:「これほど多くの方が海外から入って来られて、あるいは日本人の方が国内でも旅行される。この状況が続く限り、日本でも各地で広がって蔓延(まんえん)して、大変なことにたぶんなるだろうと予測しています。暖かい環境があれば活動しますから、常にエアコンが利いた快適な環境が維持されていれば、そういうところに生息しているトコジラミは、冬だろうが夏だろうが関係なく、いつでも増殖できる態勢にある」【解説】隙間に注意! 潜伏場所は…夏秋医師によると、トコジラミの潜伏場所には特徴があるといいます。トコジラミは暗くなってから寝ている人の血を吸うため、ベッド周辺に潜んでいることが多く、具体的には、ベッドの隙間や、かけてある衣類。他にもカーペットの裏、ソファの隙間にも注意してほしいというこです。ただ、全ての家具の裏側をチェックするのは大変。そこで注目したいのが、血糞と呼ばれる黒い斑点状の糞です。本の裏側などで血糞が見つかったらトコジラミがいる可能性も。他にも壁にかかっているポスターの裏側や、かばんのポケットや紐の折り返しにも潜んでいるそうです。部屋をきれいにしていれば大丈夫?夏秋医師:「清潔だから発生しない、不潔だと発生するという問題ではない。一度、部屋に持ち込んでしまうと発生する。大事なのは『いる・いないの確認』と、いた場合の『駆除』」煙が発生するタイプの殺虫剤で対応できる?夏秋医師:「今、発生しているのは、従来の殺虫剤成分に抵抗性を持ったトコジラミ。コジラミ専用の殺虫剤も販売されているので、購入の際に、しっかり確認をすることが大事」家に持ち込まないためには?夏秋医師:「旅行に行った際には、荷物をベッドの側に置かない。そして、まとめてビニール袋に入れて、入口付近に置くといった対策を取ると良い」
トコジラミとは、シラミではなくカメムシの一種で、体長5ミリほど。昼はベッドやソファーの隙間などに隠れていて、夜に活動し、人の血を吸います。刺されると強いかゆみに襲われ、眠れなくなるほどだといいます。
このトコジラミは今、世界各地で問題に。オリンピックを控えたフランスでは9月ごろ、住宅や宿泊施設などで大量発生が確認されました。公共交通機関などでも目撃情報が相次ぎ、不安が広がりました。
トコジラミの急増を、韓国メディアは「ビンデミック」と報じています。韓国ではトコジラミを「ビンデ」と呼びますが、それと「パンデミック」をかけたものです。住宅密集地域ではトコジラミの被害が相次ぎ、市が駆除に乗り出しています。
女性:「足が痛いので地下鉄では座りますが、人が少ない時に座りたいです」
男性:「(現在の状況を)新型コロナと比較できるとは思います。政府も対策を進めていますが、まだ効果があるかは分かりません」
韓国では、トコジラミが海外からの入国者の持ち物などを通じて、流入する場合が多いとされています。そんななか、訪日外国人の数が5カ月連続で200万人を超えました。コロナ禍前の同じ月を上回るのは初めてです。
観光庁 高橋一郎長官:「関係省庁からのご要請などあれば、旅行業・関係団体などを通じて、注意喚起することも検討していきたい」
害虫駆除を行う『クリーン計画プロープル』引田徹さんによると、
トコジラミ専用の殺虫剤を使いますが、卵の状態では完全に駆除できないため、卵がかえるタイミングを見計らって、2度にわたって散布をする必要があるといいます。駆除費用は、この業者の場合、1部屋6万円から駆除依頼を受けていて、一般的な住宅(3LDK)の場合、平均で15万円程度かかるといいます。
引田さん:「海外に行かれた時は、ビニール袋を多めに持っていって、洋服を脱いだものは、その場で袋に入れる。そのまま家に持って帰らないで、コインランドリーに持っていって、乾燥機に入れると予防できる」
寒さに弱いといわれているトコジラミ。しかし“冬でも安心できない”と専門家は言います。
兵庫医科大学病院 夏秋優医師:「これほど多くの方が海外から入って来られて、あるいは日本人の方が国内でも旅行される。この状況が続く限り、日本でも各地で広がって蔓延(まんえん)して、大変なことにたぶんなるだろうと予測しています。暖かい環境があれば活動しますから、常にエアコンが利いた快適な環境が維持されていれば、そういうところに生息しているトコジラミは、冬だろうが夏だろうが関係なく、いつでも増殖できる態勢にある」
夏秋医師によると、トコジラミの潜伏場所には特徴があるといいます。トコジラミは暗くなってから寝ている人の血を吸うため、ベッド周辺に潜んでいることが多く、具体的には、ベッドの隙間や、かけてある衣類。他にもカーペットの裏、ソファの隙間にも注意してほしいというこです。
ただ、全ての家具の裏側をチェックするのは大変。そこで注目したいのが、血糞と呼ばれる黒い斑点状の糞です。本の裏側などで血糞が見つかったらトコジラミがいる可能性も。他にも壁にかかっているポスターの裏側や、かばんのポケットや紐の折り返しにも潜んでいるそうです。
夏秋医師:「清潔だから発生しない、不潔だと発生するという問題ではない。一度、部屋に持ち込んでしまうと発生する。大事なのは『いる・いないの確認』と、いた場合の『駆除』」
夏秋医師:「今、発生しているのは、従来の殺虫剤成分に抵抗性を持ったトコジラミ。コジラミ専用の殺虫剤も販売されているので、購入の際に、しっかり確認をすることが大事」
夏秋医師:「旅行に行った際には、荷物をベッドの側に置かない。そして、まとめてビニール袋に入れて、入口付近に置くといった対策を取ると良い」