カメラ用レンズ大手の「タムロン」は、前の社長と、その前任の元社長が、女性をともなった飲食などで、あわせて1億6,000万円余りを私的に流用したとする調査報告書を公表した。
特別調査委員会の報告書によると、2023年8月に辞任した鯵坂前社長と、その前任の小野元社長が、単独や女性をともなった飲食の費用を会社に負担させ、その金額は、鯵坂前社長があわせて3,000万円余り、小野元社長が1億3,000万円余りになるという。
調査に対し、小野元社長は「社長業の重圧によるストレスを発散する必要があった」と弁明し、鯵坂前社長は「小野氏からの引き継ぎに従っていた」などと述べていたという。
報告書は、「ストレスの発散は個人の費用で賄うべきものであって、社長だから会社経費にできるというに及んでは、開いた口がふさがらない」と厳しく批判し、再発防止のため、役員に対する倫理研修を地道に行うことなどを提言している。