熊本県は2日、パワーハラスメント行為で複数の部下に著しい精神的な苦痛を与えたとして、農林水産部の係長級の男性職員(54)を戒告の懲戒処分にした。
17人が被害を報告しており、このうち1人が強度のストレスで精神疾患を患ったという。
県によると、男性職員は、2019~22年度、2時間以上の指導・叱責(しっせき)を少なくとも40回近く繰り返した。質問を繰り返して反論できない状況に追い込み、ファイルを机にたたきつけ、ティッシュの箱を投げつけることもあった。
上司の指導で落ち着いたが、完全にはなくならなかった。今年3月、複数の職員から内部相談員に相談があった。男性職員は「やりとりの中で気持ちが高ぶってしまった」などと話しているという。