コロナ禍の飛行機内でマスク着用を求められたことをきっかけに客室乗務員に大声を上げるなどして、威力業務妨害などの罪に問われた元大学職員の控訴審判決に支持者が憤っている。
奥野淳也被告(37)に対し大阪高裁は30日、懲役2年、執行猶予4年とした一審判決を支持し、控訴を棄却した。判決などによると、2020年9月に釧路発関西行きの飛行機内でマスク着用を求められるも拒否し、他の乗客と口論になり大声を上げるなどしていた。機長の命令書を持ってきた乗務員の腕をひねることもしていたという。
判決後、奥野被告は法廷で坪井祐子裁判長に「裁判官の当たり外れで真実をゆがめる司法はおかしい。裁判長は法壇を降りなさい」と怒りをぶつけたという。
被告のノーマスクの主張に共感する50代男性は「マスクをしない人が増えている今となっては事件そのものがこっけいです。判決も時代錯誤といえるでしょう。奥野氏が上告しましたら、ぜひ最高裁でマスクの是非について判断してもらいたいです」と訴えた。
もっとも、マスク未着用が罪に問われたわけではなく、最高裁が判断するかは不透明だ。
むしろ奥野被告が裁判外で持論を主張することが考えられる。前出の支持者男性は「騒動で有名になったので、ユーチューブなどメディアで法律問題や社会の矛盾について解説するとかしてほしいですね」と期待感を示した。