音楽フェスティバル「サマーソニック」東京公演が19、20日に千葉・ZOZOマリンスタジアムや幕張メッセで行われた。1日目の19日には熱中症とみられる症状の女性が病院に搬送され、救護所には100人以上が集まった。
この日、千葉市は午後0時半ごろ、最高気温35・2度を記録し、熱中症警戒アラートが発令。ちょうどこの時間帯にステージに上がったのは、韓国の5人組ガールズグループ「NewJeans」だ。メンバー全員が10代で、昨年7月にデビューすると一躍大人気となった。出番は正午からだったが、開場時間の午前9時からNewJeans目当てに良い場所を確保する人も続出した。ステージ開始時には2階席までびっしりと埋まる超満員の状態で、入場規制も行われていたという。
NewJeansの出演が終わった直後、「救護所に体調不良の約10人が運ばれている」と119番があった。
サマソニに参加した女性は「NewJeansのライブは盛り上がり、とにかく熱気がすごかった。最前列の客の中には、気分が悪くなり退席した人も。ステージが終わった後、大勢の観客がはけ、その時に熱中症のため地面で苦しそうに寝ている人もいた」。
主催者は事前に公式サイトで、開催日の19、20日とも公式「X」(旧ツイッター)でこまめな水分補給をし熱中症に注意するように呼び掛けていた。ただ集客力のあるNewJeans目当てで人が密集していたところに、高温という悪条件が重なったことで、このような事態となってしまった。
そんな中、19日にSNSで議論を呼んだのが、ゲートでスポーツドリンクを没収されたという書き込みだ。公式サイトではグラウンド内には「水、お茶(無糖)のみ持ち込み可能となります」と案内されていた。
「スポーツドリンクなど糖分が含まれた飲料の持ち込み禁止エリアがあるのは、人工芝を保護するためです。昔からのルールであり、サマソニに慣れた人は当たり前のこととして受け止めていたが、それを知らない人たちが反応したことで、大議論に発展した」(ライブ関係者)
少しでも熱中症リスクを避けることが必要だ。