いま、コロナ禍を上回る勢いで、中小企業の倒産が相次いでいる。
【映像】涙ながらに閉店を決めたオーナーの言葉 コロナ余波による倒産要因の一つに“ゼロゼロ融資”がある。いまこの融資の返済をめぐって、ある問題が起きている。メディアにも度々登場する東京・新橋の海鮮居酒屋「根室食堂」の平山徳治店長(51)は「火車な状況」で、閉店を考えたこともあると語る。 「このままだと借金が増える一方。家族でこの先どうしようか話もした」(根室食堂・平山店長)

“ゼロゼロ融資”は、中小企業への支援策として、実質無利子・無担保で貸し出された融資。返済期限を迎え、苦境に立たされている事業者は珍しくない。「ゼロゼロ融資があったから、今のお店が維持できている。(返済の)めどは立ちますね。まぁ、そう言わないと もう…。根拠はないです」(平山店長) 過剰な借金を抱えた企業は、倒産を余儀なくされる。根室食堂は1500万円の融資を受けたが、すぐに底をついて、残高は一円たりともないという。今月から“ゼロゼロ融資”の返済が始まる予定だったが……。 「これじゃ払えないなと思っていたので、担当の人に問い合わせて『この状態だときつい。さらに(返済)1年延ばすことはできませんか』と言って、受理いただきました」(平山店長) コロナ禍が明けたと思っても、物価高や光熱費の高騰、猛暑で客足が少なくなるなどで、思うように売上は回復しない。月270万円の家賃も支払を待ってもらっている状況で、平山店長は「正直、今が一番きついかな」とぼやく。 一方で、「やっぱり子どものためですね。子供の生活環境が変わるのは避けたい。意地でもやろうと思ってます」とお店を続ける理由を語った。 「子どもの友達は、海外行ったとか聞く。うちの息子(高校1年)と娘(小学6年)は家に閉じこもりなんですよね。お金を使えないから。2週間に1回は、お店に手伝いに来てくれる。家族団らんがあったりして、店の中で……。そういうのが悲しい。親として何やってんだろうという自分がいて、悔しい思いが強いです」(平山店長) 北海道の海産物を扱う根室食堂は、ロシア情勢の影響も受けているといい「思った以上に、値段がぐんぐん上がってしまった」と漏らす。さらに、追い打ちをかけるように連日の猛暑が来客数を減らしている。 現在抱えている借金は、合計2500万円ほど。「10年かけて返済していく。結構長い旅になるのかな」(平山店長) これまで平山店長は、社会保険料の納入猶予を受けていたが、“ゼロゼロ融資”のように延長できず困っているという。これに対して、元厚生労働大臣でもある舛添氏は、各地にある日本年金機構の年金事務所に相談してはとアドバイスする。 「売上やこれまでの融資額のデータを持っていき、そこでじっくり相談する。それがスタート。ゼロゼロ融資などコロナ関係の特例もあるが、一般的な融資の特例もあるんですね。督促状が来たら遅い。6か月以内に片づければいいので『こういう状況なので、どういう手がありますか』と言うと、何らかの手を教えてくれると思います」 その上で舛添氏は、もし年金事務所などで「そういう制度はありません」と言われれば、そこから先は「政治の出番」だと続ける。 「地元の議員の事務所へ行って、『飲食店全部やっていけませんよ。なんとかしてくれ』と言う。そのために法律を作ってやるのが、政治家の仕事。でも、その前に年金事務所に行って相談するのが一番の早道だと思います」(舛添氏)(『ABEMA的ニュースショー』より)
コロナ余波による倒産要因の一つに“ゼロゼロ融資”がある。いまこの融資の返済をめぐって、ある問題が起きている。メディアにも度々登場する東京・新橋の海鮮居酒屋「根室食堂」の平山徳治店長(51)は「火車な状況」で、閉店を考えたこともあると語る。
「このままだと借金が増える一方。家族でこの先どうしようか話もした」(根室食堂・平山店長)
“ゼロゼロ融資”は、中小企業への支援策として、実質無利子・無担保で貸し出された融資。返済期限を迎え、苦境に立たされている事業者は珍しくない。
「ゼロゼロ融資があったから、今のお店が維持できている。(返済の)めどは立ちますね。まぁ、そう言わないと もう…。根拠はないです」(平山店長)
過剰な借金を抱えた企業は、倒産を余儀なくされる。根室食堂は1500万円の融資を受けたが、すぐに底をついて、残高は一円たりともないという。今月から“ゼロゼロ融資”の返済が始まる予定だったが……。
「これじゃ払えないなと思っていたので、担当の人に問い合わせて『この状態だときつい。さらに(返済)1年延ばすことはできませんか』と言って、受理いただきました」(平山店長)
コロナ禍が明けたと思っても、物価高や光熱費の高騰、猛暑で客足が少なくなるなどで、思うように売上は回復しない。月270万円の家賃も支払を待ってもらっている状況で、平山店長は「正直、今が一番きついかな」とぼやく。
一方で、「やっぱり子どものためですね。子供の生活環境が変わるのは避けたい。意地でもやろうと思ってます」とお店を続ける理由を語った。
「子どもの友達は、海外行ったとか聞く。うちの息子(高校1年)と娘(小学6年)は家に閉じこもりなんですよね。お金を使えないから。2週間に1回は、お店に手伝いに来てくれる。家族団らんがあったりして、店の中で……。そういうのが悲しい。親として何やってんだろうという自分がいて、悔しい思いが強いです」(平山店長)
北海道の海産物を扱う根室食堂は、ロシア情勢の影響も受けているといい「思った以上に、値段がぐんぐん上がってしまった」と漏らす。さらに、追い打ちをかけるように連日の猛暑が来客数を減らしている。
現在抱えている借金は、合計2500万円ほど。「10年かけて返済していく。結構長い旅になるのかな」(平山店長)
これまで平山店長は、社会保険料の納入猶予を受けていたが、“ゼロゼロ融資”のように延長できず困っているという。これに対して、元厚生労働大臣でもある舛添氏は、各地にある日本年金機構の年金事務所に相談してはとアドバイスする。
「売上やこれまでの融資額のデータを持っていき、そこでじっくり相談する。それがスタート。ゼロゼロ融資などコロナ関係の特例もあるが、一般的な融資の特例もあるんですね。督促状が来たら遅い。6か月以内に片づければいいので『こういう状況なので、どういう手がありますか』と言うと、何らかの手を教えてくれると思います」
その上で舛添氏は、もし年金事務所などで「そういう制度はありません」と言われれば、そこから先は「政治の出番」だと続ける。
「地元の議員の事務所へ行って、『飲食店全部やっていけませんよ。なんとかしてくれ』と言う。そのために法律を作ってやるのが、政治家の仕事。でも、その前に年金事務所に行って相談するのが一番の早道だと思います」(舛添氏)
(『ABEMA的ニュースショー』より)