今年5月、川崎市の小学校で教諭がプールに水をためる際に操作を誤り、5日間にわたり水が出され続けた問題で、市が教諭と校長におよそ95万円の賠償を求めたことを批判する声が多く寄せられていることがわかりました。
この問題は今年5月17日、川崎市多摩区にある市立稲田小学校で、30代の男性教諭がプールに水をためる際、機械の操作を誤ったことで水が5日間にわたり出され続けたものです。
川崎市は教諭と校長(50代)に過失があったとして、無駄になった水道代およそ190万円のうち、半額にあたる95万円ほどを2人に賠償するよう求めています。
その後の川崎市への取材で、市の対応を批判する内容の電話やメールが市に多く寄せられていることがわかりました。
川崎市によりますと、「個人に賠償させるのはかわいそう」とか「教員になる人がますます減るのではないか」といった意見が多くを占め、市の判断に賛同する意見はおよそ1%から2%ほどにとどまるということです。
川崎市 福田紀彦市長「教員不足を助長するという話と、賠償の責任を誰が負うのかというのは全く別の話であります。納税者である市民に対する責任でもあるということは間違いないことですので」
川崎市の福田市長はきのうの会見でこのように述べ、教諭と校長に賠償を求めることに変わりはないという考えを示しました。さらに川崎市は2人に対する処分も検討しています。