1971年に起きた「渋谷暴動事件」の裁判で、警察官を殺害した罪などに問われている「中核派」の大坂正明被告(73)への被告人質問が行われ、「殴っていません」などと、改めて無罪を主張しました。
大坂正明被告(73)は沖縄返還協定に反対する中核派メンバーの学生らが起こした1971年の「渋谷暴動事件」でメンバーらと共謀し、新潟県警の中村恒雄巡査(当時21殉職後警部補に昇任)を鉄パイプで殴り火炎瓶を投げつけ殺害した罪などに問われています。
大坂被告は46年間の逃亡の末、2017年に逮捕・起訴され、去年10月から始まった裁判で無罪を主張しています。
きょう、東京地裁で弁護側による被告本人への質問が行われ、大坂被告は、当日デモには参加したが、途中でパトカーを追跡したためデモ隊に遅れをとったと説明。デモ隊を追いかけ殺害現場にたどり着いたときに「機動隊員が倒れているところを見た。30~40人くらいの人が囲んでいたと思います」と述べました。
弁護士から「大坂さんは機動隊員を殴りましたか」と問われると「いえ、殴っていません」と答え、火炎瓶を投げたことも「事実ではありません」と否定しました。
また、自身の指名手配について「不当な手配だと思ってずっと闘ってきました」と話す一方で、逃亡中、どこで何をしていたかについて裁判で説明する意思は「ありません」と述べました。