娘(9)に食事を与えず低血糖症の症状で入院させて、共済金6万円を詐取したとして、大阪府警は18日、詐欺容疑で大阪府大東市御領(ごりょう)のパート従業員、縄田佳純(かすみ)容疑者(34)=傷害罪で起訴=を再逮捕した。
娘は平成27年から40回以上入退院を繰り返しており、府警は縄田容疑者が総額約570万円を受け取っていたとみて、詳しい経緯を調べている。縄田容疑者は「故意に低血糖にさせていない」と供述し、容疑を否認しているという。
逮捕容疑は1月22日~2月2日、当時8歳の娘に食事を与えずケトン性低血糖症に陥らせ、大阪府内の病院に6日間入院させ、共済金6万円を詐取したとしている。縄田容疑者は共済団体など3つの機関に共済金などを申請。受領した金は外食やエステなどに充てていたとみられる。
大阪府中央子ども家庭センターなどによると、2月6日、病院側から「女の子が頻繁に入院している」と通報があり、同9日に一時保護を実施。府警四條畷署に「ネグレクトの可能性がある」と通報したという。
府警によると娘は入院前の3日間に計約700キロカロリー分の食事しか取らず、うち1日は絶食。8~9歳の女児に必要なエネルギー量(1日当たり1500~1900キロカロリー)を大幅に下回っていた。
厚生労働省によると、ケトン性低血糖症は幼児期にみられ、長時間の絶食により、けいれんや嘔吐(おうと)などの症状が出る。
縄田容疑者はこれまでに、娘に食事を取らせず低血糖症に陥らせたり、下剤を投与したりしたとする傷害容疑などで計3回逮捕され、同罪で2回起訴された。