札幌市の繁華街ススキノにあるホテルの一室で、頭部を切断された男性の遺体が発見されてから約3週間。7月24日、札幌市厚別区に住む職業不詳の田村瑠奈容疑者(29)と父親で精神科医の田村修容疑者(59)を死体損壊、死体領得、死体遺棄の疑いで道警が逮捕。しかも翌25日には、母親であるパート従業員の田村浩子容疑者(60)も死体遺棄などの疑いで逮捕された。
【写真】自宅前の様子。コスプレに奇抜なメイク……ライブ出演した田村修容疑者。Facebookで公開していた自宅庭の様子なども 捜査関係者によると、父娘は事件前、札幌市内の商業施設で「スーツケース」と「刃物のようなもの」を購入していたという。なぜ猟奇的な犯行に至ったのか。道警は母も含めた3人への事情聴取を続けている。

父親の修容疑者は、勤務先の病院で精神科の科長を務めていた。過労死やうつ、メンタルヘルスに関する講演会やセミナーに登壇する機会も多く、地元の名士だった。一方で、彼の“奇行”について指摘する近隣住民もいた。「なぜか毎日のように、自宅の玄関先でカップラーメンやコンビニの弁当を立って食べていました。現役の精神科医で、あんなに立派なご自宅なのに……。また、家の前に気味が悪いほどクーラーボックスが無造作に積まれていて、物置のようになっていますが、釣りが趣味とは聞いたことがなく、ちょっと謎な感じでした。家庭菜園を楽しんでいたようですが、家庭菜園をするのにそんなにたくさんのクーラーボックスは必要ありませんよね」 なぜ修容疑者は、連日の“立ち食い”をしていたのか。前出の捜査関係者は「実は田村家は“ゴミ御殿”なんです」と明かす。「7月25日に自宅へのガサ入れが行われ、血液の付着していそうなものを含め事件に関連するとみられるものが押収されました。押収されたのは段ボール42箱で、これは一般的な家の家宅捜索の倍の数です。部屋の中はゴミなどが散乱しており、あまりの物の多さに、明日またガサ入れする予定です。 きっと修容疑者はゴミだらけの自宅で食事をする気になれず、わざわざ家の外で食事を取っていたんじゃないでしょうか」 周囲に慕われる地元の名士は、切実な家庭問題を抱えていたようだ。修容疑者の知人が証言する。「妻が描いたアマビエのイラストを修さんがSNSで披露するなど、一見仲が良さそうでしたが、実は、娘さんが小学校の高学年で不登校になってから夫婦関係に亀裂が走ったようです。 修さんは、仕事はもちろん趣味の音楽活動にも打ち込み、バイタリティにあふれる方という印象でしたが、その背景には、自宅にいづらい感情があったのかもしれません。考えてみれば部屋の様子がわかる写真をSNSで公開していたことはなく、自宅がゴミ屋敷だったと聞いて納得できる部分もあります」 前出の捜査関係者によると、「取り調べに対して、被疑者から納得のいく説明はまだ得られていない」という。田村一家が抱えていた“闇”が、今回の事件に繋がったのか──。
捜査関係者によると、父娘は事件前、札幌市内の商業施設で「スーツケース」と「刃物のようなもの」を購入していたという。なぜ猟奇的な犯行に至ったのか。道警は母も含めた3人への事情聴取を続けている。
父親の修容疑者は、勤務先の病院で精神科の科長を務めていた。過労死やうつ、メンタルヘルスに関する講演会やセミナーに登壇する機会も多く、地元の名士だった。一方で、彼の“奇行”について指摘する近隣住民もいた。
「なぜか毎日のように、自宅の玄関先でカップラーメンやコンビニの弁当を立って食べていました。現役の精神科医で、あんなに立派なご自宅なのに……。また、家の前に気味が悪いほどクーラーボックスが無造作に積まれていて、物置のようになっていますが、釣りが趣味とは聞いたことがなく、ちょっと謎な感じでした。家庭菜園を楽しんでいたようですが、家庭菜園をするのにそんなにたくさんのクーラーボックスは必要ありませんよね」
なぜ修容疑者は、連日の“立ち食い”をしていたのか。前出の捜査関係者は「実は田村家は“ゴミ御殿”なんです」と明かす。
「7月25日に自宅へのガサ入れが行われ、血液の付着していそうなものを含め事件に関連するとみられるものが押収されました。押収されたのは段ボール42箱で、これは一般的な家の家宅捜索の倍の数です。部屋の中はゴミなどが散乱しており、あまりの物の多さに、明日またガサ入れする予定です。
きっと修容疑者はゴミだらけの自宅で食事をする気になれず、わざわざ家の外で食事を取っていたんじゃないでしょうか」
周囲に慕われる地元の名士は、切実な家庭問題を抱えていたようだ。修容疑者の知人が証言する。
「妻が描いたアマビエのイラストを修さんがSNSで披露するなど、一見仲が良さそうでしたが、実は、娘さんが小学校の高学年で不登校になってから夫婦関係に亀裂が走ったようです。
修さんは、仕事はもちろん趣味の音楽活動にも打ち込み、バイタリティにあふれる方という印象でしたが、その背景には、自宅にいづらい感情があったのかもしれません。考えてみれば部屋の様子がわかる写真をSNSで公開していたことはなく、自宅がゴミ屋敷だったと聞いて納得できる部分もあります」
前出の捜査関係者によると、「取り調べに対して、被疑者から納得のいく説明はまだ得られていない」という。田村一家が抱えていた“闇”が、今回の事件に繋がったのか──。