新潟県柏崎市沖で転覆したミニボートから海に転落した男性を救助したとして、上越海上保安署は、同市番神の遊漁船船長秋山進一さん(55)に感謝状を贈った。
秋山さんは5月4日早朝、遊漁船に釣り客7人を乗せて出港し、間もなく数百メートル先で何かが漂流しているのを見つけた。客に釣りを中断してもらい、近づいたところ、転覆したボートに男性がしがみついていた。秋山さんは、客と3人がかりで男性を自身の船に引きあげて救助した。
救助直後、男性は意識がもうろうとしていて呼びかけにも反応がなかったが、着替えさせてお湯を飲ませると、元気を取り戻したという。柏崎港まで搬送された男性は低体温症で入院したが、命に別条はなかった。
上越市港町の同保安署で6月29日に行われた贈呈式で、秋山さんは「30分遅れていたら大変なことになっていた。助かって本当によかった」と語った。
佐藤正浩署長(58)は「普段から周囲に注意を配っていたことが今回の迅速な救助に結びついた」と感謝した。