大分県別府市の県立南石垣支援学校で2016年、高等部3年の林郁香(ふみか)さん(当時17歳)が給食を喉に詰まらせて死亡した事故で、林さんの両親らが県や当時の校長ら4人に約3700万円の損害賠償を求めた訴訟は、大分地裁で原告側と校長らとの和解が成立した。
和解は6月23日付。原告側の代理人弁護士らによると、林さんには重い知的障害があり、食事中は担任らが見守ることになっていた。校長らは「担任が離れたことで危険が生じた」などとする原告の主張を認めた上で謝罪した。和解金の支払いはないという。
母の香織さん(53)は取材に「先生たちが、自分たちが悪かったと認めて謝ってくれたと郁香に伝えたい」と語った。原告側は県に対しては判決を求めている。