立憲民主党の泉健太代表(48)が30日、国会内での定例会見で、河野太郎デジタル相(60)がマイナンバーカードのトラブルについて「マイナンバー制度は民主党政権がつくった制度」と発言したことに反応。「もう河野大臣も相当あっぷあっぷ。混乱している状態にある」と返した。
河野氏は25日、新潟県新発田市での講演で、マイナカードの問題について陳謝した上で「お前が始めたんだろ、と言い返したくもなる」とグチをこぼし、マイナンバー制度は当時の民主党政権がつくったものだとした。
泉氏は「当時民主党政権でマイナンバー制度…カードじゃなくて、制度を進めていくとして導入した。これは当たり前に必要なものであって、社会保障、給付。その意味でマイナンバー制度をどう活用するか、いかに円滑に活用していくか。これはあるべきこと」と強調。さらに「カードは任意というところから始まって、持つ持たないは国民の自由。利便性を感じる方や自分自身で管理できる方は取得していく。自分自身の利便性を高めていくというものであった」と、党としての基本的な姿勢を説明した。
自民党政権によって、マイナカードの無理矢理な普及策が続いてきたとした泉氏は「データ処理も追いつかず、様々なトラブルが起こっている。民主党政権のせいにしてしまいました、みたいな話なのか。今必要なのは10年以上前の政権に責任転嫁をする話では全然なくて、自民党政権がいかにこのデータトラブルを挽回するかということが問われている」と批判した。
7月5日に開かれるマイナンバー問題に関する衆院の閉会中審査で、政府を追及するとした泉氏は「従来の保険証を初診の時には当面持参をしてくださいという話になっているようで、これは国民の声、立憲民主党の声を聞いて、一歩前進」と、厚労省が当面マイナ保険証に併せて従来の保険証を持参するように呼びかける方針を示したことを評価した。
泉氏は「当面は紙の保険証を残せる選択肢を、国民に提供することが大事だと思っている。河野大臣のような責任逃れではなく、今必要なのは国民の不安に向き合うこと。来年秋の保険証廃止、これはいったん立ち止まり、最低でも先送りするべきだと考えている」と主張した。
(よろず~ニュース・杉田 康人)