私立の中高一貫校「芝中学・芝高等学校」(東京都港区)の部活動が「借金」トラブルで活動を休止している問題で、同校は26日から、元顧問に自宅待機を命じた。退職後も非常勤講師として登校していたが、保護者から不安の声が上がっていた。
【実際の資料】175万円、「借入金」として計上退職後も非常勤で「技術」を教える 同校は学校法人「芝学園」が運営する男子校。活動を休止しているのは、低燃費車や船などを製作する「技術工作部」で、50年以上の歴史がある。

同校などによると、部活動で生じた収支不足を元顧問が一時的に補(ほてん)した上、部から生徒側への貸付金とする会計処理が行われていた。不足分は生徒が卒業後に「寄付」の形で穴埋めする仕組みで、現役生が回収作業を担うなどして混乱が広がっていた。 元顧問は、2022年3月に「一身上の都合」で退職したが、学校は職務を後任に引き継ぐため、同年4月から非常勤講師として採用。最近は中学1~3年の生徒に週3日、技術の教科を教えていた。 部活動の会計処理を巡っては、元顧問が当時の部員に対し、メッセージアプリで「説明不要 取り立てれば良い」などとOBからの資金回収を求めていたことも毎日新聞の報道で発覚した。保護者から驚き、不安の声 保護者からは「すでに退職して、授業を受け持っていないと思っていた」「授業でも高圧的な言動が出ていないか不安」などの声が寄せられているという。 元顧問に自宅待機を命じた理由について同校の武藤道郎校長は「保護者の不安にこたえつつ、部活動や元顧問への調査を続けていくため」と話した。【寺田剛】
退職後も非常勤で「技術」を教える
同校は学校法人「芝学園」が運営する男子校。活動を休止しているのは、低燃費車や船などを製作する「技術工作部」で、50年以上の歴史がある。
同校などによると、部活動で生じた収支不足を元顧問が一時的に補(ほてん)した上、部から生徒側への貸付金とする会計処理が行われていた。不足分は生徒が卒業後に「寄付」の形で穴埋めする仕組みで、現役生が回収作業を担うなどして混乱が広がっていた。
元顧問は、2022年3月に「一身上の都合」で退職したが、学校は職務を後任に引き継ぐため、同年4月から非常勤講師として採用。最近は中学1~3年の生徒に週3日、技術の教科を教えていた。
部活動の会計処理を巡っては、元顧問が当時の部員に対し、メッセージアプリで「説明不要 取り立てれば良い」などとOBからの資金回収を求めていたことも毎日新聞の報道で発覚した。
保護者から驚き、不安の声
保護者からは「すでに退職して、授業を受け持っていないと思っていた」「授業でも高圧的な言動が出ていないか不安」などの声が寄せられているという。
元顧問に自宅待機を命じた理由について同校の武藤道郎校長は「保護者の不安にこたえつつ、部活動や元顧問への調査を続けていくため」と話した。【寺田剛】