岸田文雄首相(65)の長男・岸田翔太郎氏(32)が昨年末に公邸内で親族一同を集めて忘年会を開き、公的なスペースで記念撮影した問題。
5月24日に「週刊文春」が電子版で報じると批判が殺到し、翔太郎氏は6月1日付で首相秘書官を辞職。退職手当や期末手当、勤勉手当の支給に関しては、「すべて返納したい」との意向を示しているという。
だがその余波は、翔太郎氏と公邸で暮らす岸田首相にも及んでいる。
報道をめぐって、岸田首相は5月26日の参院予算委員会で「私的な居住スペースでの食事の場に一部顔を出し、あいさつもした」と答弁。29日には翔太郎氏について、「昨年の行動が公的な立場である政務秘書官として不適切であり、けじめをつけるために交代させることとした」と記者団に語っていた。
また、松野博一官房長官(60)は30日の会見で、翔太郎氏らの記念撮影行為について「『総理は報道により認識した』と承知しております」と述べていた。
ところが6月2日発売の「FRIDAY」が、岸田首相が裕子夫人(58)とともに親族たちの記念撮影に応じていたと報じたのだ。掲載された記事には、満面の笑みを浮かべた岸田首相がスウェットにダウンベストというリラックス姿で親族たちと写真に収まっていた。
報道を受けて岸田首相は同日、「公邸の私的なスペースで親族と同席したもので、公的なスペースにおいて不適切な行為はないと思っている」と記者団に釈明。
本誌も5月31日に岸田首相の事務所に対して、忘年会が開催されていた際の岸田首相の動静について質問状を送付していた。6月2日に担当者より文書にて回答があったが、「公邸の利用については、すでに会見や国会の質疑で説明しているとおりです」とのこと。翔太郎氏の期末手当などの支給については、「先日官房長官記者会見において、すでに返納することを公表しているところであり、手続きに従い行われております」との回答だった。
■翔太郎氏を更迭も、写真流出に危機感の甘さを批判する声が続出
世論の厳しい声に、翔太郎氏を更迭することで幕引きを図った岸田首相。しかし、公邸内での写真が流出したことも問題視されているのだ。
「忘年会に参加した親族の誰かがマスコミに写真を提供したのか。もしくは友人や知人に渡したり、SNSにアップしたりしたものが流出したのかもしれません。そもそも公邸が首相官邸のそばにあるのは、災害など有事の際にすぐに対応できるようにするためだといいます。
首相は自らも記念撮影に加わったことを“問題ない”と結論付けましたが、首相秘書官を含む“身内”が写真を流出させたとすればあまりにも危機管理に欠けているでしょう。立憲民主党の泉健太代表(48)も、公邸内の写真が流出したことについて『大きな問題』と批判しています」(全国紙記者)
“お気楽写真”が流出した岸田首相に対して、ネット上でも厳しい声が相次いでいる。
《身内だったから、セキュリティも甘かった? でも、事後に写真が流出していて、危機管理が甘すぎる》《身内や親しい友人(息子氏も含めて)が 外部に流出させている可能性が高いと想像するだけで 危機管理として拙い》《何がまずいって、親族の集まりで撮影した写真が世の中に出回ることだよね。要するに売ったのは身内ってことでしょ。危機管理能力云々は別にして、親族に裏切り者がいるってのは問題だよ》