嵐の松本潤(39)が騎馬武者行列に参加する「浜松まつり」(来月3~5日)の警備が急ピッチで進められている。昨年11月に俳優の木村拓哉(50)が織田信長に扮して参加した「ぎふ信長まつり」の行列では、観覧席の抽選に当選した1万5000人を大幅に上回る約46万人が大挙したこともあり、浜松市は安全対策に神経をとがらせている。市の担当者は「雑踏事故が起こらないよう対策していく」と力を込めた。
騎馬武者行列が行われるのは5日で、浜松駅近くの同市中心部。松本ら出演者が約800メートルのコースを20分ほどかけて練り歩く。
抽選に当選した2万2000人は、コース両脇の歩道や車道に設置される観覧エリアで行列を見物する。市によると、観覧エリアへの入場の際にはテロ対策として手荷物検査を実施。行列を追いかけて観覧者が移動することを防ぐため、観覧エリアを柵で分ける。
岐阜と同様、当選者以外にも多くの人が集まることを想定しているという。現場には約300人の警備員と600人超の市職員を動員。歩道で滞留したり、行列を追いかけて走り出すことがないように呼びかける。岐阜の警備担当者から助言を受けているといい、岐阜と同じく、観客間のトラブル防止のため自撮り棒の使用を禁止した。
市が最も警戒しているのが「群衆雪崩」だ。29日、発生から半年を迎えた韓国・梨泰院(イテウォン)での雑踏事故では、道幅の狭い坂道で群衆雪崩が起こり、150人以上の命が失われた。市はこれを念頭に、行列が行われている最中、コースに出入り口がある地下道を封鎖する。地下道への階段で群衆雪崩が起きないように対処したもので、担当者は「梨泰院のような事故が起こらないように規制しました」と理由を明かした。
本番まであと5日。ゴールデンウイークとあって、多くの人出が予想され、担当者は「皆さんが安心、安全に楽しめるよう準備をしていきたい」と意気込んでいる。 (佐藤 昂気)