1日午前8時20分頃、北海道厚岸町太田の農道で、犬の散歩をしていた釧路町豊美の女性看護師(37)がクマに襲われ、後頭部や脚を負傷した。
厚岸署などによると、クマは女性の後方からかみついたり、ひっかいたりした。女性は、負傷後に病院に搬送されたが、意識はあるという。
現場周辺は、民家や牧場が点在する地域。現場には注意喚起を促す看板が立てられ、町役場や猟友会のハンターが警戒に当たったほか、パトカーが巡回した。道は、人身被害の可能性があるとして、厚岸町を対象にヒグマ注意報を発出し、注意を呼びかけた。
厚岸町や隣接する標茶町では、飼育下の牛を次々と襲う「OSO(オソ)18」と呼称されるクマの被害が相次いでいるが、現場は、OSO18の出没エリアからは離れているという。
道ヒグマ対策室は「ヒグマの痕跡がなく、OSO18かどうかは不明」とし、今後、道立総合研究機構の専門家を現地に派遣することを検討している。
道内のクマによる人身被害は今年、函館市の山林で2月4日に剪定(せんてい)作業中だった男性が襲われて負傷して以来、2件目。