楽天モバイルの元社員らが、100億円もの巨額な金を会社からだまし取ったとみられる事件。5日に再逮捕された元部長が、目標手取りは20億円などと、SNSでやり取りしていたとみられることが分かりました。
■元部長ら再逮捕 さらに“24億円”詐取か
佐藤容疑者の妻:「今日のルイ・ヴィトン、830万円落ちるって!!凄い金額やな、私のカード切れるかな」
佐藤友紀容疑者(46):「おれは1000万と思ってたけどな。いずれにせよダイジョブ。裏金でぜーんぶ処理するから」
これは、楽天モバイルの元物流管理部長・佐藤容疑者が妻宛てにSNSで送ったとされるメッセージです。
楽天モバイルが裁判所に提出した資料には、佐藤容疑者がだまし取った金で豪遊する様子が事細かに記されていました。
妻:「シャネル、100万超えてしまいました。服2着と帽子2こ」
佐藤容疑者:「シャネルはいつも100万コースwww」
妻:「あのさシャネルで、260万円位になりそうやねんけど」
佐藤容疑者:「どーぞ」
妻:「厳選した方がいいかな?」
佐藤容疑者:「お使いあれ」
佐藤容疑者ら3人はおととし、楽天モバイルから25億円をだまし取ったとして逮捕・起訴されていましたが、さらに24億円をだまし取った疑いで、5日に再逮捕されました。
3人は2019年以降、携帯電話の基地局建設の委託費として100億円近い水増しを含む、およそ300億円を楽天モバイルに不正請求。そのうち、およそ50億円が佐藤容疑者側に渡っていたとみられます。
■「ここまで来たらとことん」詐取金で豪遊生活
2020年から2022年にかけての佐藤容疑者と妻のSNSのやり取りには、一会社員とは思えない、驚くべきお金の額が記されていました。
佐藤容疑者:「クレジットカードも限度額引き上げてもらったら?5000万くらいに。年収も2.88億円あるねんからwww」
高級ブランドで家具5点を購入した際には…。
佐藤容疑者:「5点、税込2009万8100円」「イッたねぇ~wwここまで来たらとことんイッてやる」「因みに、我々はルイ・ヴィトンジャパンで5本の指に入る客みたいよww日本も落ちたモンやな、しかし…」
金に糸目をつけず、高級ブランドを買いあさったとみられる様子がうかがえます。
さらに、資料を見てみると、高級外車の名前が次々と出てきます。中には数億円を受け取って、高級外車の支払いに充てるといった記述も見られます。
佐藤容疑者:「来週2億強現金で受け取るので、割り振りまーす。(ランボルギーニ&BMWの支払いもあるからね)」「しかし、まだ1台もランボルギーニ納車されてないのに、店舗のトップカスタマーになってる俺…やはりフェラーリ持ちまくってるからやろな」
佐藤容疑者:「レクサスオーダーしました!」
妻:「すごいな。私、フェラーリもあるのに」
佐藤容疑者:「ポルシェもあるで」
佐藤容疑者から、業者に送ったとみられるメッセージには…。
佐藤容疑者:「こんばんは。フェラーリ2台購入します。2台総額5.5億円くらいになりそうです」
■取引業者社長も“豪遊” 800万円現金払い?
佐藤容疑者を知る人は、複数の高級車を所有していることにかなり違和感を覚えたと話します。
佐藤容疑者の知人:「フェラーリ乗って、今の車も乗ってるってことは、楽天さんすごい給料出してるんだなって、当初は思いましたけど。普通に考えて、4000万円くらいする車を、ぽんぽんぽんぽん乗り換えるのはない」
佐藤容疑者と共謀したとされる楽天モバイルの取引業者の社長・濱中治容疑者(49)にも豪遊の実態がありました。
濱中容疑者の知人:「大阪にレースを観に行った時に、焼肉屋でレーサーに現金で300万円手渡ししていた。その際に『これは入金しないように』とも話していた」
レースの打ち上げでキャバクラを利用した際にも、会計800万円を現金で支払ったといいます。
取引業者の元社員は、次のように話しているということです。
TRAIL元社員:「(不正の)スキームを作ったのは濱中。逮捕前に濱中は周囲に対して、『銀座の飲食代とブランド品に使った』『一晩で500万円使った』と話していた。取引先の社長に100万円を封筒に入れて、渡したりもしてたそうです」
■警視庁 容疑者3人の認否明らかにせず
逮捕される前の去年10月、濱中容疑者が取引先を集めて会話した録音データが残されていました。
濱中容疑者:「390億円の裏金を逃がしてたじゃん。これを今、捜査に入ってる。(佐藤が)こんなのなかったことにしたいわけよ」
佐藤容疑者:「目標手取りで年内20億円やな」「土地(10億)はキャッシュで買えるな」「鎌倉のマンション(3.3億)は来年2月支払いやからダイジョウブ」「白金のマンション(3.6億)は年末支払いやけどまあ問題ないやろ」
警視庁は容疑者3人について、認否を明らかにしていません。
楽天モバイルは、被害の発生を未然に防げなかったことを厳粛に受け止め、改善に取り組むとしています。