食い逃げ犯の巧妙な手口。男は逃走の直前、店長に「店長ごめん」と告げ…。
被害に遭った店の店長「そのまま電話をしに外に出て行った。それから姿が見えなくなった…」
22日午後7時半ごろ、北海道・札幌市内の居酒屋に、1人の男が入店してきた。
ニット帽をかぶり、眼鏡をかけた男。2度目の来店だという男は、店員に「覚えている?」と声をかけた。
その後も、執拗(しつよう)に店員にしゃべり続け、なかなか席につかない。
そして、入店からおよそ2時間。ジョッキに入ったビールを次々と飲み干す。
さらに、入店からおよそ4時間、男はまだ飲み食いを続けていた。
男は、飲み放題を3回も延長。飲んだ酒は、全部で15杯。
さらに、焼き鳥やカキ、刺し身など8品を食べていた。
そして、飲み食いをやめた男は、スマホを手にすると、誰かと電話で話すふりをするように、店長に「店長ごめん。連れを呼びに行く」と告げ、そのまま店の外へ。
男が、店に戻ってくることはなかった。
食い逃げされた居酒屋。男が飲み食いした代金は、およそ1万3,000円だった。
被害に遭った店の店長「こういう時代もあって、飲食業界は厳しい。みんなで頑張っているところだった。正直悲しい」
この食い逃げ被害があった、わずか3日後、およそ2km離れた別の居酒屋でも、ニット帽の男と似た人物が現れた。
カウンターに座っていた男は「金がないので連れの女性を呼びに行く」と言い、そのまま外に出て行ったという。
焼酎のボトルやビール4杯、おでん、あわせて6,000円ほどを飲み食いした男は、3日前に起きた事件と同じ手口で、食い逃げをしていった。
被害に遭った店の店長「『妻がこれから来るから』と言っていたが、来なかった。ちょっと挙動不審だなというふうに感じた」
警察は、同一犯の可能性も視野に入れ、詐欺の疑いで捜査している。