訪問診療で自宅を訪れた医師と看護師を約1時間にわたって監禁したとして、埼玉県警武南署は24日、川口市、無職の男(60)を監禁容疑で現行犯逮捕した。
発表によると、男は同日午後4時25分頃~午後5時35分頃、自宅の1階居間で、同居中の母親(88)の診療に訪れた40歳代の女性医師と30歳代の女性看護師に「自分の手を汚さずに人を殺せる」などと脅し、玄関までの通路を塞いで監禁した疑い。
男は調べに対し、「監禁なんてしていない。母親の状態を理解してもらうために話をしていただけだ」と容疑を否認しているという。
女性医師からSNSで助けを求められた送迎スタッフが同署に通報。駆けつけた署員が無施錠の玄関から突入して取り押さえた。2人にけがはなかった。
男は両親と3人暮らしで、母親は寝たきりの状態だった。
県内では昨年1月、ふじみ野市の民家で、住人の男が母親の訪問診療を担当していた医療関係者7人を呼び出し、散弾銃を発砲して立てこもる事件があった。男性医師が死亡したほか、2人が重軽傷を負った。