卒業式当日、男子生徒の髪型は、いつもとは違うものでした。「コーンロウ」と呼ばれる、アフリカ発祥の伝統的な髪型です。
アフリカ系アメリカ人の父親を持つ男子生徒は自らのルーツを踏まえた髪型で、ハレの日に臨もうとしたのです。
しかし、学校側は「校則違反」だと、この髪型を問題視し、男子生徒を他の卒業生とは同席させず、体育館の2階席に座らせる対応を取りました。
さらに、「名前を呼ばれても発言しないように」といった趣旨のことを伝えたといいます。
兵庫県教委 高校教育課・新谷浩一課長:「卒業式当日に限りまして、このような髪型(コーンロウ)で出席したいと。この髪型が民族のルーツに関わるものであると相談がございましたら、もっと子どもに寄り添った対応ができたのではないと思っております。学校と子どもの間のコミュニケーションが、もう少し十分であったら、こんなことにはならなかった」
教育委員会は今後、生徒らに話を聞き、詳しい経緯を調べる方針です。