集団下校する埼玉県戸田市の市立美笹中学校の生徒ら=1日午後
試験中の教室の静寂が突然破られた。埼玉県戸田市立美笹中で1日白昼に起きた殺人未遂事件。現行犯逮捕された男子高校生(17)は「誰でもいいから人を殺したいと思った」と供述。教員たちは身をていして教え子を守りながら高校生を取り押さえた。「先生がやられた」と響く悲鳴。
中学生が試験問題に向き合っていた昼過ぎ、高校生は教室後方から侵入しようとした。試験監督の男性教員(60)が気付き、生徒たちに教室の外に避難するよう指示。自身は上半身に複数の傷を負いながら、駆けつけた別の教員と共に高校生を押さえ付けた。
「きゃー助けて、先生がやられた」。別のクラスの中1男子(13)は悲鳴を耳にした。廊下には、さすまたなどで押さえられた高校生。「不審者だ」と叫ぶ教員に促され校庭に逃げた。「いきなり刃物を出し切り付けたと聞いた」と動揺していた。中2男子(14)は「何を言っているか分からない叫び声を聞いた」。
高校生は「切り付けたことは間違いない」とも供述、さいたま市で切断されたネコの死骸が見つかった事件への関与もほのめかした。