紆余曲折を経て、2018年10月に開場した豊洲市場も、今や東京の新しい台所としてすっかり定着し、世界中から観光客が大挙して訪れる、一大人気スポットとしての地位を確立している。が、ここにきて、ある問題が浮かび上がっているという。そう、築地市場時代に関係者の頭を悩ませ続けた“ネズミ”が、豊洲市場でも散見されるようになったというのだ。
【閲覧チュー意】ついに撮影された豊洲市場の「マグロ競り場」を走り回るネズミの姿粘着シート4万枚 市場関係者が声を潜める。「築地市場の頃は、本当に毎日、ネズミに遭遇していました。ネズミ捕り器を設置しておくと、1日で10匹は獲れていましたね。そこで働いている私ですら、衛生面に不安を抱いていましたよ」

豊洲市場もまた、ネズミの住処になってしまうのか 実際、築地市場には1万匹以上のネズミが生息していたと推定されており、市場閉鎖後の解体工事で、そのネズミたちが、エサを求めて周囲の銀座などに拡散するのではないかという懸念が生じた。これを受けて東京都は、移転前の2018年度に3500万円を投入し、専門業者に駆除を依頼。粘着シート4万枚、殺鼠剤320キロを使っての駆除作戦は成功したのか、築地周辺でネズミを見かける機会は減り、周囲に拡散された様子も見られなかったという。 一方、移転先の豊洲市場はどうだったのかといえば、「移転直後は、さすがに設備もぴかぴかで清潔そのものといった感じでした。また、外からの入り口にはシャッターもついていて、なかなか入りにくいのか、ネズミを見かけることはありませんでしたね。さらに、念には念をということで、運営側は、“入念に清掃を行っている”と説明していました。ただ、開場から1年くらい経ったころでしょうか。場外の草むらなどでたまにみかけることがありました。とはいえ、その機会も築地に比べれば、ほんとにごくわずかです。ようやくネズミの悪夢から解放された、という感じでした」築地のようにならないか心配 ところが、「昨年末くらいから、場内で見かけるようになったんです。ガサガサという音がして振り返ったら、茶色い毛色の、子猫くらいの大きさのドブネズミが、パレットの下の隙間に入っていくところでした。また最近では、魚が入ったケースの上に登りたかったのか、ぴょんぴょん飛び跳ねているんですよ。結局、ケースの中には入れず、逃げていきましたけど、築地と同じことになってきたんじゃないか、と、不安な気持ちになりましたね」 鉄壁だったはずの豊洲市場の内部に、どうやってネズミが侵入したのかについては、「おそらくですが、魚を運ぶケースなど、場内に搬入される荷物の中に紛れ込んで入って来たのでしょう。築地で使用していたパレット(荷物を載せる台)の中にネズミがいたこともありました。市場では大量の荷物が行き交うのでそれはもう防ぎようがありません。今後また、爆発的に増えて、築地のようにならないか心配しています」シャットアウトは不可能 豊洲市場を運営する都の担当者に聞くと、「ネズミの目撃情報については、開場した翌年の2月くらいから入っていました。そうした情報が入ったら、その場所に粘着シートなどを設置して駆除する、という対応をとっております」 とした上で、「市場というのは、人とモノが出入りする場所ですから、完全にネズミをシャットアウトすることはできません。とはいえ、食品を扱う場所でありますので、とにかく清潔さを保つよう、施設を使用している業者さんにもお伝えし、清掃の徹底をお願いし、必要に応じて、荷物を外に出した上での大がかりな清掃も行っております」 ちなみにこれまで何匹のネズミを駆除してきたかのかについては、「回答を差し控えさせていただきます」デイリー新潮編集部
市場関係者が声を潜める。
「築地市場の頃は、本当に毎日、ネズミに遭遇していました。ネズミ捕り器を設置しておくと、1日で10匹は獲れていましたね。そこで働いている私ですら、衛生面に不安を抱いていましたよ」
実際、築地市場には1万匹以上のネズミが生息していたと推定されており、市場閉鎖後の解体工事で、そのネズミたちが、エサを求めて周囲の銀座などに拡散するのではないかという懸念が生じた。これを受けて東京都は、移転前の2018年度に3500万円を投入し、専門業者に駆除を依頼。粘着シート4万枚、殺鼠剤320キロを使っての駆除作戦は成功したのか、築地周辺でネズミを見かける機会は減り、周囲に拡散された様子も見られなかったという。
一方、移転先の豊洲市場はどうだったのかといえば、
「移転直後は、さすがに設備もぴかぴかで清潔そのものといった感じでした。また、外からの入り口にはシャッターもついていて、なかなか入りにくいのか、ネズミを見かけることはありませんでしたね。さらに、念には念をということで、運営側は、“入念に清掃を行っている”と説明していました。ただ、開場から1年くらい経ったころでしょうか。場外の草むらなどでたまにみかけることがありました。とはいえ、その機会も築地に比べれば、ほんとにごくわずかです。ようやくネズミの悪夢から解放された、という感じでした」
ところが、
「昨年末くらいから、場内で見かけるようになったんです。ガサガサという音がして振り返ったら、茶色い毛色の、子猫くらいの大きさのドブネズミが、パレットの下の隙間に入っていくところでした。また最近では、魚が入ったケースの上に登りたかったのか、ぴょんぴょん飛び跳ねているんですよ。結局、ケースの中には入れず、逃げていきましたけど、築地と同じことになってきたんじゃないか、と、不安な気持ちになりましたね」
鉄壁だったはずの豊洲市場の内部に、どうやってネズミが侵入したのかについては、
「おそらくですが、魚を運ぶケースなど、場内に搬入される荷物の中に紛れ込んで入って来たのでしょう。築地で使用していたパレット(荷物を載せる台)の中にネズミがいたこともありました。市場では大量の荷物が行き交うのでそれはもう防ぎようがありません。今後また、爆発的に増えて、築地のようにならないか心配しています」
豊洲市場を運営する都の担当者に聞くと、
「ネズミの目撃情報については、開場した翌年の2月くらいから入っていました。そうした情報が入ったら、その場所に粘着シートなどを設置して駆除する、という対応をとっております」
とした上で、
「市場というのは、人とモノが出入りする場所ですから、完全にネズミをシャットアウトすることはできません。とはいえ、食品を扱う場所でありますので、とにかく清潔さを保つよう、施設を使用している業者さんにもお伝えし、清掃の徹底をお願いし、必要に応じて、荷物を外に出した上での大がかりな清掃も行っております」
ちなみにこれまで何匹のネズミを駆除してきたかのかについては、
「回答を差し控えさせていただきます」
デイリー新潮編集部