フィギュアスケート男子元五輪代表で、関西大アイススケート部の元監督、織田信成さん(35)が、モラル・ハラスメント(精神的暴力)を受けたとして、同部コーチだった浜田美栄さん(63)に対し、1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は2日、織田さんの請求を棄却した。
織田さんは2017年4月、母校の関西大で監督に就任したが、「精神的苦痛で体調を崩した」として19年9月に退任。浜田さんから練習方法を巡って激高されるなどしたとして、19年11月に提訴していた。
昨年12月の尋問で織田さんは「怖くてリンクに行くのが嫌になり、精神的につらかった」と主張。浜田さんは「無視や陰口を言ったことは一切ありません」と否定していた。
一方、浜田さんも名誉を傷つけられたとして、織田さんに損害賠償を求める訴訟を起こしており、地裁は2日、織田さんに220万円の賠償を命じる判決を出した。