白昼の中学で起きた凶行……男性教員が学校内に侵入してきた17歳の男子高校生に刃物で切り付けられて重傷を負った。その時の様子を目撃していた生徒が週刊現代の取材に応じ、その時の混乱と恐怖を語った――。
「まさかうちの子どものクラスでこんなことが起こるとは……迎えに行って、子どもの顔を見たときにようやくホッとできました」
3月1日午後、刃物を持った男子高校生(17)が埼玉県戸田市の市立美笹中学校に侵入。取り押さえようとした男性教員(60)を切り付けてケガを負わせた。
事件現場となった埼玉・美笹中学校(2023年3月2日撮影)
「男子生徒は殺人未遂の容疑で現行犯逮捕されました。『以前から人を殺すことに興味があった』などと供述しているようです」(全国紙社会部記者)
事件が起きたのは同校の3階にある1年生の教室で、期末試験の真っただ中だった。冒頭で証言したのは、事件現場となった美笹中学校に子どもを通わせている女性だ。彼女の子どもであるAさんは、事件が起きたまさにその時間、教室にいたという。
Aさんが週刊現代の取材に応じ、目の前で起きた戦慄の瞬間を明かした。
「期末テスト中にこんなことが起こるとは、想像もしていませんでした。私は早く試験問題を解き終わったので、テスト用紙を裏返しにして、机の上で寝ていました」(Aさん、以下同)すると、突然後ろの扉がガラガラと音を立てて開いたという。そこに立っていたのは、見知らぬ男だった――。165センチくらいで、おとなしそうな少年「身長は165センチくらい、髪も黒くて、黒い服、黒いズボン、それに黒いリュックサックを背負っていました。眼鏡はかけていなくて、おとなしそうな雰囲気でした」Aさんによると、違うクラスにいる友達と雰囲気がよく似ていたという。そこで一瞬、「友達が教室を間違えて入ってきたのかなと思った」という。Aさんがそう思ってしまうほど、犯人は落ち着いた様子だったという。「少しも表情を変えることなく、ポケットからナイフを取り出したのが見えたので、その時、ようやく『不審者が入ってきた!』と思ったんです。先生も気づいて男の元に駆け寄って『みんな逃げろ!』って叫んで……僕たちは教室の前から逃げました。先生は男を抑え、振りほどこうとして、揉み合いになって……」そのまま廊下で揉みあいになり、男性教員は上半身を刺された。事態に気づいた複数の教員に取り押さえられた男は、駆け付けた警察官によって現行犯逮捕された。男子高校生は他にも数本の刃物を持っていたという。ものの数分の出来事ではあるが、目の前で目撃したAさんらはパニックのような状態になったという。「パトカーが何台もきて、さすまたを持って校内に入っていく警察官を見ました。突然の騒がしくなって、何が起きたのかわからなくて……」(近隣住民)男性教員は全治不詳の重傷を負ったが、不幸中の幸いか、命に別状はないという。しかし、校内にはその教員の血痕も残っていたという。生徒たちの心に深い傷が残ったことは間違いない。 「お母さんが仕事先から急いで迎えに来てくれて会えたときにようやく、ホッとできました……でも、今でもすごく怖いです……」(前出のAさん)母親は「恐怖からか、この子は昨日一晩中、しゃっくりが止まらなかったんです……」と、子どもを案じる悲痛な胸の内を明かした。「生徒たちは保護者が迎えに来て、集団下校していました。みんな不安そうな顔をして、黙り込んでいました」(前出の近隣住民)逮捕された男子生徒が住んでいたとされるのは、事件現場から離れたさいたま市。しかしなぜ美笹中学が狙われたのだろうか――。実は事件の兆候はあったとみられるのだ。後半記事『〈埼玉・中学切り付け事件〉猫連続バラバラ死体遺棄事件の関与もほのめかす容疑者の闇』で続けて紹介する。
「期末テスト中にこんなことが起こるとは、想像もしていませんでした。私は早く試験問題を解き終わったので、テスト用紙を裏返しにして、机の上で寝ていました」(Aさん、以下同)
すると、突然後ろの扉がガラガラと音を立てて開いたという。そこに立っていたのは、見知らぬ男だった――。
「身長は165センチくらい、髪も黒くて、黒い服、黒いズボン、それに黒いリュックサックを背負っていました。眼鏡はかけていなくて、おとなしそうな雰囲気でした」
Aさんによると、違うクラスにいる友達と雰囲気がよく似ていたという。そこで一瞬、「友達が教室を間違えて入ってきたのかなと思った」という。Aさんがそう思ってしまうほど、犯人は落ち着いた様子だったという。
「少しも表情を変えることなく、ポケットからナイフを取り出したのが見えたので、その時、ようやく『不審者が入ってきた!』と思ったんです。先生も気づいて男の元に駆け寄って『みんな逃げろ!』って叫んで……僕たちは教室の前から逃げました。先生は男を抑え、振りほどこうとして、揉み合いになって……」
そのまま廊下で揉みあいになり、男性教員は上半身を刺された。事態に気づいた複数の教員に取り押さえられた男は、駆け付けた警察官によって現行犯逮捕された。男子高校生は他にも数本の刃物を持っていたという。
ものの数分の出来事ではあるが、目の前で目撃したAさんらはパニックのような状態になったという。
「パトカーが何台もきて、さすまたを持って校内に入っていく警察官を見ました。突然の騒がしくなって、何が起きたのかわからなくて……」(近隣住民)
男性教員は全治不詳の重傷を負ったが、不幸中の幸いか、命に別状はないという。しかし、校内にはその教員の血痕も残っていたという。生徒たちの心に深い傷が残ったことは間違いない。
「お母さんが仕事先から急いで迎えに来てくれて会えたときにようやく、ホッとできました……でも、今でもすごく怖いです……」(前出のAさん)母親は「恐怖からか、この子は昨日一晩中、しゃっくりが止まらなかったんです……」と、子どもを案じる悲痛な胸の内を明かした。「生徒たちは保護者が迎えに来て、集団下校していました。みんな不安そうな顔をして、黙り込んでいました」(前出の近隣住民)逮捕された男子生徒が住んでいたとされるのは、事件現場から離れたさいたま市。しかしなぜ美笹中学が狙われたのだろうか――。実は事件の兆候はあったとみられるのだ。後半記事『〈埼玉・中学切り付け事件〉猫連続バラバラ死体遺棄事件の関与もほのめかす容疑者の闇』で続けて紹介する。
「お母さんが仕事先から急いで迎えに来てくれて会えたときにようやく、ホッとできました……でも、今でもすごく怖いです……」(前出のAさん)
母親は「恐怖からか、この子は昨日一晩中、しゃっくりが止まらなかったんです……」と、子どもを案じる悲痛な胸の内を明かした。
「生徒たちは保護者が迎えに来て、集団下校していました。みんな不安そうな顔をして、黙り込んでいました」(前出の近隣住民)
逮捕された男子生徒が住んでいたとされるのは、事件現場から離れたさいたま市。しかしなぜ美笹中学が狙われたのだろうか――。
実は事件の兆候はあったとみられるのだ。後半記事『〈埼玉・中学切り付け事件〉猫連続バラバラ死体遺棄事件の関与もほのめかす容疑者の闇』で続けて紹介する。