「私は関係ない」。
立命館大3年の浜野日菜子さん(21)に劇薬のタリウムを摂取させて死亡させたとする殺人容疑で逮捕された宮本一希容疑者(37)は、知人の男性(60)にこう訴えたという。
男性によると、宮本容疑者は不動産賃貸業のほか、イベント企画会社も経営。男性とは数年前に知り合ってから仕事上の付き合いが続いており、「誠実そうな人で、社長としては若手だが頑張っていた」。関係者によると、浜野さんは宮本容疑者の会社のイベントにスタッフとして参加していた。
男性は昨年11月、宮本容疑者から電話を受け、「私は関係ないが、うちのスタッフの子が亡くなって、警察が調べているみたいだ」と明かされた。この時期には大阪府警が捜査を開始しており、「あちこちに電話していたようだ」という。
最後に会ったのは今年1月で、いつもと変わらぬ様子だった。男性は「とても人を殺すような人には見えず、今も信じられない」と話した。
また、宮本容疑者と浜野さんを知る30代男性によると、2人はたびたび一緒に外食をしており、「行った店や料理についてよく話していた」。男性は「仲が良さそうだった。(宮本容疑者は)羽振りがよく、高級な店にも連れて行っていたようだ」と語った。
宮本容疑者の逮捕容疑は昨年10月12日午前、京都市北区の集合住宅の一室で、浜野さんに何らかの方法でタリウムを摂取させ、同15日午後に殺害したとしている。司法解剖の結果、浜野さんは重篤な呼吸不全により死亡したとされる。