急病の男児の救急搬送を遅らせたとして、兵庫県警芦屋署は2日、公務執行妨害の疑いで、兵庫県芦屋市東山町の不動産管理会社代表取締役の男(48)を逮捕した。
この事件の影響で搬送は約20分遅れたが、男児の命に別条はなかった。
逮捕容疑は、昨年11月26日午後7時50分~同8時10分ごろ、自宅近くの路上で、市消防署の救急隊員3人が救急業務を行っていた際に、救急車の助手席の窓ガラスをたたくなどして救急搬送を遅らせたとしている。男は調べに「故意に搬送を遅らせたつもりはない。病人が乗っていたのは後から知った」などと話しているという。
芦屋署によると、男児の搬送作業中、男は救急車の後方で小学生の息子とキャッチボールをしていた。その後、隊員が救急車を発進させるため、男の息子に車から離れるよう呼びかけたところ、男が激高。「うちの息子に何言うたんじゃ」「いつまで止まってるんや」などと怒号を浴びせたため、隊員が助手席の窓を閉めようとすると、窓の隙間から車内に手を突っ込むなどしたという。
妨害を受けた隊員が市消防本部に応援を要請し、別の救急車が男児を病院へ搬送したという。