福岡市西区の長垂（ながたれ）海岸で１７日、住所、職業不詳、山本駿一さん（２６）が遺体で見つかった事件で、殺人容疑で逮捕された大阪市平野区の男子高校生（１７）が福岡県警の調べに対し、「（山本さんと）一緒に死ぬつもりだった」と供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。
事件現場には一部が使用済みの練炭も残されており、県警は練炭を使って２人で自殺しようとしたが死にきれず、男子生徒が山本さんを殺害後、逃走したとみている。
捜査関係者によると、山本さんは事件の数日前、ＳＮＳに一緒に自殺する人を募る内容を隠語で書き込み、男子生徒を含む複数の人物が返信していた。ただ、事件現場付近の防犯カメラの映像などから、実際に山本さんと現場を訪れたのは男子生徒のみだったとみられる。
県警の調べに対し、男子生徒は「ロープで首を絞めたのは間違いない」と供述。さらに「（山本さんと）一緒に死ぬつもりだった」とも話しているという。現場にはテントや一部が使用済みの練炭が残されており、県警は２人で練炭を使って自殺しようとしたが死にきれずに、男子生徒が山本さんを絞殺した可能性があるとみている。自殺しようと思った理由についても、男子生徒から詳しく事情を聞く。
捜査関係者によると、山本さんは以前、福岡市内に住んでいたことがあった。男子生徒は１６日に新幹線でＪＲ博多駅に向かい、山本さんと福岡市内で合流。事件後、再び新幹線で大阪に戻っていた。交通費はアルバイトで得た収入を充てたとみられる。県警は、土地鑑がある山本さんが長垂海岸を自殺する場所に選んだとみている。
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