多くの企業が業績悪化に苦しむなか、日本の「中流」と呼ばれた人たちの年収は未曽有のペースで減り続けている。さらにウクライナ問題や円安による物価高も重なり、生活を圧迫された人も少なくない。
いまや全国民に襲いかかる年収100万円減の現実。多くの“沈みゆく中流”が直面する生活破綻のリアルを当事者たちの声とともに追った!
◆「#自民党に殺される」
●峰田 太さん(仮名・36歳)職種/清掃員アルバイト230万円減(450万円→220万円)
中流家庭が苦しむなか、昨年11月にツイッター上で、あるハッシュタグが日本のトレンド1位に躍り出た。
「#自民党に殺される」
中間層の生活が苦しくても具体策を打たず、むしろ増税・社会保障費増によって国民の首を絞めようとする自民党政権を非難するものだ。
◆大げさでなく、僕らは政治に殺されてしまう
「僕らの悲鳴が少しでも届けばと思って、僕も『#自民党に殺される』のハッシュタグを引用してツイートしました。日本の雇用状況は悪くなる一方。賃金も全然上がらない。物価高の対策もしてくれない。
そのうえ、国民健康保険の増額、道路利用税の新設、消費増税の検討……大げさでなく、僕らは政治に殺されてしまいます」
そう語るのは峰田太さん(仮名・36歳)。昨年6月に5年勤めた外食チェーンを「業績不振」を理由にリストラされ、現在は清掃員アルバイトとして生計を立てる身だ。年収は450万円から220万円に半減したが、増税や物価上昇は収入の多寡にかかわらず家計にのしかかる。
◆「今の状況で家庭を持つのは無理」
「付き合って4年になる彼女との結婚を考えていましたが、この惨状では家庭なんて築けない。今は電気代がバカ高くなっているので暖房は一切つけず、家でもダウンを着て生活。
会社員時代は刺し身が好物でしたが、倍近く値上がりしていてもう食べられない。年金だってこれから払える見込みは低い……。社会に出て一生懸命働いてきたつもりですが、“普通の生活”を維持するってこんなに難しいことだったんですね」
平均年収を稼ぐ中流から、令和の日本では“下流”へと沈んでいく。
◆6000人アンケート結果
峰田さんのようにコロナ禍や歴史的円安の影響まで重なり、年収が100万円単位で減少するケースも増加している。今回、全国の男女30~64歳6000人にアンケートを実施したが「最近、家計が苦しくなった」と回答した人は75.1%と実に4分の3もの人が家計の逼迫を感じているという結果が出た。
Q1.最近、家計が苦しくなった
はい……75.1%いいえ……24.9%
Q2.家計が苦しくなった原因(複数回答可)
物価の上昇……90.51%自身の収入減少・横ばい……69.1%パートナーの収入減少・横ばい……59.1%税負担・社会保障費増……33.63%教育費・介護費増……14.8%失業……4.96%
◆できる対策は…
Q3.講じている対策(複数回答可)
家計の節約……73.88%何もできていない……17.48%副業……10.81%借金……10.07%本業をより頑張る……8.02%ローンの見直し……3.31%
※全国の男女30~64歳6000人にアンケート。調査期間:2022年11月11日~20日
取材・文/週刊SPA!編集部