今、歌舞伎町で”神”と呼ばれる男がいる。「FUYUTSUKI -PARTY-/-KARMA-/JP[W]1」のホスト・降矢(ふるや)まさき(33)だ。降矢が神と呼ばれる理由はケタ違いの売り上げにある。
「昨年の僕の年間売り上げは5億2000万円。ホストの長い歴史でもこの売り上げは史上最高額です。ホスト業界に入って7年、ようやく神になれました(笑)」
今年12月2日に上梓された『日本一「嫌われない男」の億を売る仕事術』(扶桑社)では5億円を稼ぎ出した方法を余すことなく記し、話題を呼んでいる。そんな降矢、実は建設会社の社長からホストの世界に飛び込んだ異色の経歴の持ち主でもある。
「生まれは東京ですが、すぐに母の実家がある茨城に引っ越しました。母は仕事に出ずっぱり。子供の頃から一人で海に入ったりして遊んでました。中学を出てからは建設会社で働いて、23歳の時に自分で会社を立ち上げました。ただ、ずっと心のどこかに『このままでいいのか』という思いがあり、26歳の時、ホストの門を叩きました」
ホスト稼業では社会人時代に培ったビジネスノウハウを元に徹底的なブランディングを展開し、瞬く間にナンバー1ホストへと成り上がった。
「ホストの集客必須ツールであるSNSを一切やらず、メディアにもあえて出ないようにしました。おかげでホスト業界で『知ってる人は知ってる』という存在になり、謎多き男を演じることができました。でもSNSができない分、対面での営業に命をかけてましたよ。呼ばれたらすぐに駆けつけるようにしてたので休みはなし。365日24時間動いてました」
その言葉通り、降矢の1日に密着するとハードワークそのもの。夕方、愛車であるフェラーリを運転し、自身がプロデューサーを務める店に入るとすぐさま全体ミーティング、そこからスタッフやキャストとの打ち合わせまで忙しく動き回る。営業中でも空いた時間を見つけ、後輩ホストの相談に乗る場面もあった。
気になるのは5億円の稼ぎ方だが、降矢自身は「運が8割だった」と語る。
「去年はチャンスが来た1年でした。去年の僕の基本的なお客さんは5人で、その内の4人に1億4000万円ほど使ってもらいました。これが僕の実力。残りの金額は1人の女性客です。この人を掴めたのは僕の運だったとしか言いようがない。でも、いつ運が訪れても掴めるような準備はずっと前からしていました」
現在はキャストとして接客する他に、自身が所属する冬月グループ3店舗のプロデュースを行い、多忙を極めている降矢。”神”となった男の快進撃はまだまだ続きそうだ。
『FRIDAY』2022年12月30日号より