さくら保育園の園児虐待事件で、静岡県裾野市に虐待情報を通報した園関係者が「園内で問題だと訴えたが、園長らが対応しなかったため通報した」と説明していることが、市への取材で分かった。
市などによると、6月以降、逮捕された3人が担当していた1歳児クラスで虐待行為が目撃されるなどし、職員間で話題になっていた。しかし、市が8月17日に通報を受けて園を是正指導するまで、園側から市への報告はなかった。
桜井利彦園長(53)はこれまでの取材に対し、対応が遅れた理由について、「職員が園内を見回りしたものの、虐待が疑われる行為は確認されなかった」と説明。園長自身が虐待行為を知ったのは8月に入ってからだとしている。
園の運営法人は、桜井園長兼理事長を交代させる方針で、6日には園長が体調悪化で入院したと発表した。