情報アプリ運営会社「Gunosy」の執行役員が、以前不動産会社で役員をしていた際に、水増し請求で会社に損害を与えた疑いで逮捕された。
「Gunosy」の執行役員・山本裕太容疑者(40)は、「ケイアイスター不動産」の執行役員をしていた2018年からの1年あまりの間、業務委託先のIT関連会社に、水増し請求を繰り返させ、会社に、およそ3100万円の損害を与えた、背任の疑いが持たれている。
警視庁によると、山本容疑者は、委託先のIT関連会社に、正規の費用に30パーセント上乗せした額を請求させていた。水増した分は、自分の口座に振り込まるなどして、キックバックさせていたという。水増し請求は、合わせて21回・1億4000万円あまりにのぼり、このうちおよそ3100万円が水増し分だった。
2020年3月、ケイアイスター不動産の中で、「業務委託費が高額だ」との指摘があり、社内調査を行ったところ、水増しが発覚した。山本容疑者は、戦略開発本部担当の役員を務めていたが、不正が明らかになり、同月、ケイアイスター不動産を解雇されたという。山本容疑者は、その後、グノシーに転職したとみられている。
IT関連会社への業務委託の内容は、不動産物件の検索サイトの新規開発だった、委託先の社長は、任意の事情聴取に対して「山本容疑者の指示でやった」などと話しているという。警視庁の調べに対して山本容疑者は、「今は容疑を否認します。後日、事実についてお話します」と供述している。