愛くるしい姿が人気のカピバラ。9月27日、群馬県のサファリパークにカピバラを見に来ていた6歳の女の子が、首などをかまれ、けがをする事故が起きた。
現場となったのは、パーク内の一角にある、カピバラとふれあえるコーナー。
事故当時、柵の中には、4匹のカピバラと女の子の家族4人がいて、家族のうち3人が餌を与えていた。
女の子は、カピバラを怖がり、家族の後ろに隠れていたという。
ところが、1匹のカピバラが突然、女の子に襲いかかったという。
当時、飼育員は立ち会っていなかった。
女の子は、頭や首などをかまれ、9針を縫う全治2週間のけがをした。
かんだのは、メスのカピバラ「ピノ」(8歳・メス)。
4匹いるカピバラで、唯一のメス。一般的なカピバラの体長は120cm前後あり、ネズミなどのげっ歯類の中で、世界最大の大きさ。
カピバラを飼育するいくつかの動物園によると、カピバラは、仲間同士の縄張り争いが激しい動物。
大きな前歯でかみつくなどして、相手が死ぬまで戦うこともあるという。
ただし、基本的には温厚な草食動物のため、人間を襲うことはなく、餌やりの際、まれに指をかまれるくらいだという。
では、なぜ今回、カピバラは女の子を襲ったのだろうか。
群馬サファリパークの園長は、かみついた理由をこう推測する。
群馬サファリパーク・北村昭二園長「発情のからみですとか、ホルモンの(バランスとか)、そういう時期に来ているのかなと推測しているんですけど、実際のところは、わかりかねる部分もあるので」
カピバラは、繁殖期になると気性が荒くなるものの、その時期は決まっていないため、判断が難しいという。
観光客「そんな例が今までなかったのに、かみついちゃったの? 怖いですよね」
事故を受け、群馬サファリパークは、カピバラの餌やりを中止し、柵の外からの観覧に変更するなどの再発防止策を講じている。