感染症の病原体を媒介する恐れがあり、検疫の対象となっているサル21匹を、段ボールとスーツケースに隠して、航空機に積み込みんで、タイから日本国内に密輸しようとした疑いなどで、48歳のアルバイトの男が、警視庁などに逮捕された。
感染症法違反と関税法違反の疑いで逮捕されたのは、埼玉県川口市のアルバイトで、元ペットショップ経営者の町野義彦容疑者(48)。調べによると町野容疑者は、今年6月2日、タイのスワンナプーム国際空港で、サル21匹を、段ボールとスーツケースに隠して、航空機に積み込んで密輸しようとしたが、翌6月3日、羽田空港に到着した際、税関職員に発見されたという。
サルは、巾着袋に包まれた上で、お椀の中に入れられるなどした状態で、段ボールやスーツケースに詰められていたという。
町野容疑者が、密輸しようとしたのは、いずれも絶滅危惧種で、ショウガラゴ12匹、アカテタマリン3匹、ピグミーマーモセット3匹、コモンリスザル3匹。このうち、アカテタマリン1匹は、税関検査の際に、すでに死んでいて、その他にも、保護された後に9匹が死んだという。
これらのサルは、感染症法上、輸入する際には許可が必要とされているが、町野容疑者は、無許可で日本国内に無許可で持ち込んだ他、税関検査でも申告していなかったため、感染症法と関税法が適用された。
町野容疑者は、元ペットショップ経営者で、販売目的で、サルを密輸しようとしたとされる。警視庁によると、これらのサルは、1匹60万円~180万円程度で流通しているという。