滋賀県野洲市の市立小学校で、2年生の学級担任だった男性教諭が発達障害を疑った男子児童に不適切な言動を繰り返していた問題で、29日に臨時記者会見を開いた市教委は、「教員によるいじめ事案が二度も起きてしまった」と謝罪し、再発防止に全力を挙げる姿勢を示した。
「子供につらい思いさせた」市教委謝罪 会見の冒頭で市教委幹部らは深々と頭を下げ、西村健教育長は「学校教育への信頼を大きく損ねてしまった。市の教育をしっかり立て直したい」と陳謝した。

この学校では2月にも4年生の担任だった男性臨時講師が、特定の児童をアニメのキャラクターに例えたことで、同級生が児童をからかういじめ行為につながったなどとして、担任を交代させていた。市教委によると、この事案は問題を起こした男性教諭を含む学校の全教員で共有され、再発防止のための研修もしていた。 それでも教員によるいじめ行為が再発した格好となり、市教委は「教員の言動が子どもたちに及ぼす影響の重大さについて、管理職による指導を徹底していく」とした。再発防止策として、学級担任以外の教員ができるだけ教室に入り、複数の目で児童を見守ることや、教員の人権感覚を向上させる研修の実施にも取り組むとした。 また、教員が児童の発達障害を疑った場合、管理職を含む校内委員会で対応を検討するという手順を4月に全教員に伝えていたが、改めて説明するとした。男性教諭もこの手順を承知していたが、7月に独断で保護者に発達検査を勧めていた。市教委は会見で理由について、把握していないとした。 市教委は、問題の背景の一つに男性教諭が学年主任の業務などで疲労状態にあったとした。男性教諭は体調不良を訴えて2学期から休職しており、学校には1学期中に疲労状態にあると伝えていたが、負担を減らす措置は取られていなかったという。市教委は取材に「教員の働き方改革を進める」とした。【村瀬優子】
会見の冒頭で市教委幹部らは深々と頭を下げ、西村健教育長は「学校教育への信頼を大きく損ねてしまった。市の教育をしっかり立て直したい」と陳謝した。
この学校では2月にも4年生の担任だった男性臨時講師が、特定の児童をアニメのキャラクターに例えたことで、同級生が児童をからかういじめ行為につながったなどとして、担任を交代させていた。市教委によると、この事案は問題を起こした男性教諭を含む学校の全教員で共有され、再発防止のための研修もしていた。
それでも教員によるいじめ行為が再発した格好となり、市教委は「教員の言動が子どもたちに及ぼす影響の重大さについて、管理職による指導を徹底していく」とした。再発防止策として、学級担任以外の教員ができるだけ教室に入り、複数の目で児童を見守ることや、教員の人権感覚を向上させる研修の実施にも取り組むとした。
また、教員が児童の発達障害を疑った場合、管理職を含む校内委員会で対応を検討するという手順を4月に全教員に伝えていたが、改めて説明するとした。男性教諭もこの手順を承知していたが、7月に独断で保護者に発達検査を勧めていた。市教委は会見で理由について、把握していないとした。
市教委は、問題の背景の一つに男性教諭が学年主任の業務などで疲労状態にあったとした。男性教諭は体調不良を訴えて2学期から休職しており、学校には1学期中に疲労状態にあると伝えていたが、負担を減らす措置は取られていなかったという。市教委は取材に「教員の働き方改革を進める」とした。【村瀬優子】