国際政治学者の三浦瑠麗氏が29日に自身のツイッターで、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」でコメンテーターで同局社員の玉川徹氏が謝罪したことに言及した。
安倍晋三元首相の国葬で読み上げた菅義偉元首相の弔辞に関して、玉川氏は28日の放送内で「電通が入っている」などとコメント。翌29日に「電通は全く関わっていないことが分かりました」などと説明し、謝罪した。
このニュースを取り上げた三浦氏は「安倍チームに安倍さんの思いを言葉にする極めて有能なスピーチライターたちがいたことを知っていれば、安易にこうした決めつけをしなかっただろうと思います。国葬の場で発される言葉とは政治そのものであり、誰にでも応用できるマーケティングや感動演出の域を超えています」とツイート。
さらに「政治に関する知識がないために根拠のない決めつけをしてしまったということなら、単に訂正謝罪をすればよいだけです。ただ、発言のトーンによって、全ては消費者向けに仕組まれているのだというシニカルさを電波を通じて社会に植え付けてしまうことのほうが問題ではないかとわたしは思います」と指摘した。
今回の玉川氏の事実誤認の発言はともかく、政治家にスピーチライターは付き物で、それは万国共通と言える。「スピーチライターとはリーダーの思いを的確に表現し、そこに色彩と陰影を纏わせる仕事です。ほぼ一体化しなければできない。13デイズというキューバ危機を描いた映画にケネディ大統領のスピーチライターが出てきます。あの演説を見て同じことを言うのでしょうか。なぜ日本だと何事も否定的に語るのか」と疑問を呈した。