静岡県牧之原市静波の認定こども園「川崎幼稚園」のずさんな管理体制が明るみに出るなか、亡くなった河本千奈ちゃん(3)が取り残された送迎バスのとめられていた駐車場には8日、花や飲み物を供える人たちが続いた。7日に園側は事件後初めて記者会見を開いたが、その内容に市民から憤りと不信の声が上がった。
【写真】園が騒然 説明会の最中、保護者らが体調不良に 運転手と添乗を補助する派遣職員が園児の降車をダブルチェックする決まりがなく、職員が保護者に問い合わせもせずに千奈ちゃんを無断欠席と思い込むなど、7日の会見では不備の連鎖が浮き彫りになった。

吉田町から慰霊に訪れた小学校の女性教員(29)は「同じ教育関係者として、保護者に出欠確認を連絡しないなんてあり得ない」と園の対応を批判した。事件を受け、女性は長男(3)にバスに取り残された場合はドアをたたいたり、クラクションを鳴らしたりするよう教えたが、「幼いだけに難しいと思う」と不安そうに話した。 5日朝に千奈ちゃんら園児6人が乗ったバスを運転した増田立義園長(73)は、子供たちが降車した際に「(車体左側の)ドアの方を見たが、(千奈ちゃんが座っていた)運転席の後ろは見えなかった。運行記録に目を移したことがミスだった」などと会見で釈明。3歳の娘を育てる女性(33)は「園児が全員降りたのを確認する、なぜそれだけのことができなかったのか。昨日の説明では園の保護者は納得できないと思う」と語気を強めた。 ジュースを供えた牧之原市のパートの女性(59)も「園の対応があまりにひどい。会見の説明も十分ではない」と憤る。熱射病で千奈ちゃんが亡くなったことについて「自分の子供だったらと思うと、胸が苦しくなる。熱かったね。苦しかったね……」と悼んだ。【皆川真仁、丘絢太、深野麟之介】
運転手と添乗を補助する派遣職員が園児の降車をダブルチェックする決まりがなく、職員が保護者に問い合わせもせずに千奈ちゃんを無断欠席と思い込むなど、7日の会見では不備の連鎖が浮き彫りになった。
吉田町から慰霊に訪れた小学校の女性教員(29)は「同じ教育関係者として、保護者に出欠確認を連絡しないなんてあり得ない」と園の対応を批判した。事件を受け、女性は長男(3)にバスに取り残された場合はドアをたたいたり、クラクションを鳴らしたりするよう教えたが、「幼いだけに難しいと思う」と不安そうに話した。
5日朝に千奈ちゃんら園児6人が乗ったバスを運転した増田立義園長(73)は、子供たちが降車した際に「(車体左側の)ドアの方を見たが、(千奈ちゃんが座っていた)運転席の後ろは見えなかった。運行記録に目を移したことがミスだった」などと会見で釈明。3歳の娘を育てる女性(33)は「園児が全員降りたのを確認する、なぜそれだけのことができなかったのか。昨日の説明では園の保護者は納得できないと思う」と語気を強めた。
ジュースを供えた牧之原市のパートの女性(59)も「園の対応があまりにひどい。会見の説明も十分ではない」と憤る。熱射病で千奈ちゃんが亡くなったことについて「自分の子供だったらと思うと、胸が苦しくなる。熱かったね。苦しかったね……」と悼んだ。【皆川真仁、丘絢太、深野麟之介】