倹約家のあなたに、残念なお知らせがあります。ジャーナルオブマーケティングリサーチに掲載された論文によると、「倹約家は浪費家よりも不幸になることが多い」ようです。
なぜ、こんなことが起きるのか? その理由としては、節約を理由に多くの機会を逃してしまい、自責の念にかられるからなのだとか。未来のために頑張ってお金を節約しているのに、結果的に不幸になってしまうようです。
節約は大切です。ですが、節約が原因で不幸になっては、節約をする意味がありません。
節約で不幸になっては意味がない! ではなぜ、このようなことが起きてしまうのでしょうか? この原因としては、「幸せになるための支出」と「幸せになれない無駄遣い」の違いを、見分けられないのが原因だと思います。 たとえば、「ストレス解消のために旅行へ行く」というのは、正しい支出なのでしょうか? あるいは、「ストレス解消のために、大きなテレビを買って、映画を見る」というのは、正しい支出なのでしょうか? 「ここでお金を使うことで、自分は本当に幸せになれるか?」を見誤ると、本当に必要なときに支出をためらってしまったり、逆に全く意味のないことに支出をしてしまうことにつながります。
このような失敗をしないように、ぼくらは「何にお金を使えば、幸せになれるのか?」を、しっかり理解する必要があります。
節約すべき:幸せにつながらないお金の使い方明らかに幸せにつながらないお金の使い方が、いくつかあります。アメリカ心理学会(通称APA)の調査によると、ぼくらは、日常的に、間違ったストレス解消法を求めて、無駄にお金を使っているのだとか。 たとえば、ストレス解消につながらない代表的な出費としては、「ギャンブル」「買い物」「ゲーム」「お酒」「タバコ」「テレビや映画」などが挙げられます。
これらはどれもストレス解消には効果がないようなので、これらにまつわるお金や時間は、節約しても問題ないでしょう。 ほかにも、「固定費」なども同様です。たとえば、日本人の8割以上が「通信費」や「光熱費」について、最適なプランを選択できていない可能性があります。
ですから、固定費を負担に感じている方は、これらのプランを見直すだけでも、不幸になることなく、お金を節約する効果が得られるでしょう。
節約すべきでない:幸せにつながるお金の使い方 一方、節約すべきでないお金もあります。APAによると、「運動をする」「本を読む」「音楽を聞く」「友人や家族と会う」「マッサージを受ける」といったアクティビティには、ストレスを解消する効果があるのだとか。
幸福感も得られると期待できるでしょうから、こういった活動にはお金を割いた方が賢明でしょう。 特に、個人的に大きいのは「友人や家族と会う」という点だと思っておりまして。なぜかというと、孤独はタバコよりも身体に悪い!という説も出ているからなんです。たとえば、カリフォルニア大学による研究では、孤独が寿命を縮める可能性が指摘されています。 だから、「幸せになりたいなら、人間関係でケチケチすんな!」とだけは、言っておきたいですね。ただし、いらない知人と無理やり付き合う必要はありませんので、この点だけは誤解のないようお気をつけください。
まとめ この話は、ぼく個人としてもグサリと心に刺さる部分がありまして。というのも、過去の自分を振り返ってみると、けっこう人間関係に割くお金を削っていた気がするんです。 「人生において、大事なのはお金? それとも友人?」ということを考えてみれば、自ずと結論は出てくるモンなんですがね。気づけばケチケチしてしまうので、反省中です……。 参考資料:倹約家は浪費家よりも不幸という残酷な現実(https://allabout.co.jp/gm/gc/477259/)
文:中原 良太(個人投資家・トレーダー)