8月も下旬を迎えると、多くの中高生は2学期の足音を憂いながらも、残り少ない夏休みを少しでも充実させようと奔走する。今年4月に筑波大学附属高校(筑附高)に入学された秋篠宮家の長男・悠仁さまにとっても、高校生になって初めての夏休みは、思い出深いものになったようだ。
【写真】御用掛に着任した吉田尚正元警視総監、刈り込まれ白が混じる髪。他、船上で手を振る眞子さん、NYでのエコバッグ持ち手つなぎ姿、佳子さまとのハグなども「お盆明けの8月19日から、長野県へ私的な旅行に出かけられました。秋篠宮ご夫妻もご一緒だろうとみられていましたが、フタを開けると悠仁さまの『ひとり旅』。夏休みに単独で遠方に出かけられるのは、悠仁さまにとって初めてに近い経験だったようです」(皇室記者)

これまで悠仁さまの夏休みのかたわらには、いつも紀子さまのお姿があった。2017年には小笠原諸島に、2018年には北アルプスや河口湖に母子で足を運ばれた。2019年の夏には秋篠宮さまと3人でブータンを訪れ、悠仁さまにとって初めての海外訪問を楽しまれた。この夏のひとり旅は、悠仁さまのご成長の証しだろう。同時に、紀子さまが“子離れ”するような、何かしら大きな環境の変化があったのか──。 長女・眞子さんの結婚問題以降、秋篠宮家には逆風が吹き続けている。「悠仁さまの筑附高入学に関しても、“特別な配慮”があったのではと指摘されました。いずれ『天皇家』になる秋篠宮家にとって、国民からの信頼と敬愛を取り戻すことは急務です」(宮内庁関係者) 秋篠宮家を取り巻く状況の厳しさの要因の1つに、秋篠宮家の側近職員の存在がある。秋篠宮家に仕える宮内庁の職員は「皇嗣職」と呼ばれ、そのトップが皇嗣職大夫だ。現在、加地隆治氏が務める。「大夫をはじめとした皇嗣職は、秋篠宮家のサポートだけでなく、時に助言も期待される役職です。必要に応じて提案をしたり、国民の意見を伝えたりすることも求められます。しかしながら、秋篠宮家を巡る一連の混乱からは、職員がクッション役や調整役として機能していなかったという側面を否定できません」(皇室ジャーナリスト) 秋篠宮家の窮地を脱すべく、この夏、“知恵者”として、ある人物が登用されたという。受け身が招いた約3年の結婚延期 かねて秋篠宮家は“ご難場”といわれてきた。「特に紀子さまは求められる仕事のクオリティーがとても高く、そのハードルの高さゆえ職員には高い事務処理や調整能力だけでなく、強い忍耐力が求められるといいます。時に強い言葉で職員を叱責されることもあるといい、職員が秋篠宮家を忌避する要因になっています。過去にも数か月で退職したり激やせした職員もいました。“秋篠宮家を担当するくらいなら退職した方がいい”と公言する職員もいたほどです」(前出・宮内庁関係者) ご難場ぶりは、悠仁さまがお生まれになってから激しさを増したという。「紀子さまは悠仁さまを“両陛下(当時・現在の上皇ご夫妻)からお預かりした大切な命”と受けとめられ、将来の天皇の母としての責任感の強さから、職員に求めるレベルが一段と上がったようでした」(前出・宮内庁関係者) そんな“怒号”が響く秋篠宮家で、トップを務めてきたのが前述した加地氏だ。「もともとは2016年から宮家全体を統括する『宮務主管』でしたが、2019年に秋篠宮さまが皇嗣となられたことで、加地氏も“次の天皇をお支えする最側近”にスライドした経緯があります。 長く務められているのは、秋篠宮ご夫妻から一定の信頼を得ているからです。それは加地氏の穏やかな人柄によるものと評価する声の一方で、ご夫妻の意向に寄り添いすぎてしまう“従順なイエスマン”の面があるからだと言う人もいます」(前出・皇室ジャーナリスト) 秋篠宮家に逆風が吹き始めたのは、加地氏が最側近になった時期と重なる。「眞子さんの結婚相手として小室圭さんの名前が浮上した後、2017年末に小室さんの母・佳代さんの金銭トラブルが報じられたことで、結婚は暗礁に乗り上げました。 当然、最側近である加地氏は、眞子さんの意中の相手は事前に把握していたわけですが、秋篠宮さまからの“詳しく調べる必要はない。私的なことだからかかわるな”という言葉をそのまま受け止めた。結果、3年以上結婚が延期されるという異例の事態を招きました。多くの職員が、“小室騒動”はもうこりごりと感じているのは明白です」(前出・皇室記者) 確かに、秋篠宮さまの言葉は重い。それでも女性皇族の、しかも当時の「天皇の初孫」である眞子さんの結婚相手ともなれば、世間が注目するのは容易に想像できたはずだ。「加地さんは警察庁の出身で、いわば情報のプロです。表立っては動かずとも、水面下で小室さんが抱える問題を把握し、秋篠宮ご夫妻に事前にご相談し、解決しておくことだってできたはずです」(前出・皇室記者)秋篠宮ご夫妻が会見をチェック 眞子さんの結婚を巡っては、2021年4月、小室さんが母親・佳代さんの金銭トラブルに関する文書を公表した。28枚に及ぶ“渾身の説明文書”が作成された背景には、宮内庁長官を務める西村泰彦氏の働きかけがあったという。「西村氏は定例記者会見で“(小室さん側が)説明責任を果たすことが重要”との見解を示していました。それだけ重要事項だったとも言えますが、女性皇族の、それも私的な事柄である結婚のことを、“秋篠宮家の事務方の責任者”である加地氏ではなく、長官がはっきり意見を述べたことに違和感を覚えました」(別の皇室記者) 秋篠宮ご夫妻に誰よりも近い存在なので、加地氏は逆に“動きにくかった”ということもあるようだ。「大夫の仕事に、宮内庁担当記者への会見があります。そこで秋篠宮ご一家の活動や生活ぶりについて説明を行うわけですが、あるときから加地氏の会見内容を秋篠宮ご夫妻が一字一句チェックされるようになったといいます。加地氏としては“余計なことは言えない”と、さらに消極的にならざるを得なかったのでしょう」(前出・別の皇室記者) 崩壊寸前であっても、秋篠宮家には今後も、佳子さまのご結婚、そして悠仁さまの成年行事や“その後”など重大行事が控えており、そのたびに、国民からの関心は高まっていく。「かつて、秋篠宮さまと紀子さまがご結婚された頃に仕えていた側近の中には、秋篠宮さまにはっきりとものを申し上げ、時には苦言を呈する人物もいました。たとえ嫌われても秋篠宮家のためになるのであればと懸命だったからです。しかしいまはそうした側近は見当たりません」(前出・別の皇室記者)要職を辞して宮内庁御用掛に そんな状況に風穴を開けることを期待されているのが、冒頭で触れた“知恵者”だ。7月中旬、宮内庁御用掛に吉田尚正氏が着任した。吉田氏は、警視庁のトップである「警視総監」を務めた人物だ。「御用掛とは、持ちうる技能や知識を皇室のために提供する立場で、いわば相談役と実務者を兼ねた存在です。吉田氏は、皇室のなかでも秋篠宮家に関する職務を担うそうです。御用掛の役割はさまざまですが、吉田氏に期待されるのは当然、警視総監を歴任するなどした経験に基づく警護・警備や情報に関することも多分に含まれるでしょう」(別の宮内庁関係者) 吉田氏は、福岡県警本部長時代に、特定危険指定暴力団の最高幹部を逮捕したり、警視庁時代にはオウム真理教事件の最後の特別手配容疑者だった高橋克也被告の追跡を手配するなど顕著な実績を誇る。「典型的な警察官僚の堅物というわけではなく、バランス感覚に優れ、なんでもそつなくこなすタイプです。以前から“宮仕え”したいという思いを持っていたようです。2018年9月に警視総監を退任してからは、複数の企業の社外取締役などを務めていましたが、今回の御用掛着任にあたってはそれらの要職を辞したそうです。御用掛は“非常勤”のような扱いのため、ほかの仕事や役職と兼ねることは問題ない。にもかかわらず御用掛の“専任”を選んだことから、吉田氏の覚悟が感じられます」(警察関係者) このところ、皇族の身に危険が迫る事件が後を絶たない。2019年、当時悠仁さまが通われていた中学校に不法侵入した男が、悠仁さまの机の上に刃物を置き去る事件があった。今年6月にも、宮内庁に刃物と皇室批判を連ねた手紙が送りつけられるという、耳を疑う出来事も起きている。 一方、『週刊新潮』(6月23日号)では、皇室の警備の根幹を担う皇宮警察による皇族方への「悪口」報道もあった。そうした現状を受けて、皇族の警備の強化は喫緊の課題だ。特に将来の天皇である悠仁さまの身はしっかりと護られなくてはならない。「紀子さまが心中穏やかでないのは当然のことです。特に不法侵入の折には、悠仁さまが体育の授業のため普段の教室にいらっしゃらなかったことで難を逃れましたが、万が一のことも起こり得ました。 吉田氏であれば現場で培った警備についての知見が充分にある。既存職員への信頼がなかなか深められず、万事休すの紀子さまにとっては、“最側近”として迎え入れるに足る人物だったと言えます」(前出・別の宮内庁関係者) 吉田氏は近い将来、御用掛のみならず、最側近の立場から秋篠宮家を支える可能性もあるという。「現在の皇嗣職大夫である加地氏は70才目前で、年齢的にそろそろ退任するものとみられています。吉田氏は加地氏の後任としての皇嗣職大夫含みで、ひとまず御用掛に着任したとみる向きもあります」(前出・宮内庁関係者) 前述した宮内庁長官である西村氏も、警視総監を務めた人物だ。「吉田氏が皇嗣職大夫となれば、長官とも気心の知れた関係で、次代の体制を強化できるという考えもあったでしょう」(前出・宮内庁関係者) しかし、皇嗣職大夫を務める上で何より重要なのは、秋篠宮ご夫妻との信頼関係だ。特に紀子さまとの関係構築は大きな鍵を握る。「紀子さまはすさまじい観察力をお持ちで、細かいことによく気を回される上に責任感もお強い。ゆえに求めるレベルがあまりに高く、職員はなかなかそれに達することができない。すると紀子さまは激しく落胆され、厳しく叱責されることもあると言います」(前出・宮内庁関係者) 吉田氏に求められるのは、紀子さまが設けられる高い基準を気にしつつ、“ご機嫌うかがい”に留まらない、という至難の業だ。「イエスマンに終始してはこれまでの二の舞です。紀子さまからの指示に対して表向きは“はい”と素直に応じ、水面下では適切に組織を動かせるような人でなければ話にならない。高いコミュニケーション能力とリサーチ力も必須でしょう」(前出・宮内庁関係者) 吉田氏の御用掛着任は、その比較的自由な立場から、紀子さまの求めるレベルとお人柄を知るためのもの、という見方もできる。「まずは自分に求められる役割を、客観的に判断できるような立場で“慣らし運転”をしてもらおうという考え方が、宮内庁幹部にはあるのでしょう」(皇室関係者) 秋篠宮家は、皇位継承者を2人抱えている。紀子さまは、次の皇后であり、将来の天皇の母だ。吉田氏の着任は、揺らぐ紀子さまの足元を固めることになるのだろうか。※女性セブン2022年9月8日号
「お盆明けの8月19日から、長野県へ私的な旅行に出かけられました。秋篠宮ご夫妻もご一緒だろうとみられていましたが、フタを開けると悠仁さまの『ひとり旅』。夏休みに単独で遠方に出かけられるのは、悠仁さまにとって初めてに近い経験だったようです」(皇室記者)
これまで悠仁さまの夏休みのかたわらには、いつも紀子さまのお姿があった。2017年には小笠原諸島に、2018年には北アルプスや河口湖に母子で足を運ばれた。2019年の夏には秋篠宮さまと3人でブータンを訪れ、悠仁さまにとって初めての海外訪問を楽しまれた。この夏のひとり旅は、悠仁さまのご成長の証しだろう。同時に、紀子さまが“子離れ”するような、何かしら大きな環境の変化があったのか──。
長女・眞子さんの結婚問題以降、秋篠宮家には逆風が吹き続けている。
「悠仁さまの筑附高入学に関しても、“特別な配慮”があったのではと指摘されました。いずれ『天皇家』になる秋篠宮家にとって、国民からの信頼と敬愛を取り戻すことは急務です」(宮内庁関係者)
秋篠宮家を取り巻く状況の厳しさの要因の1つに、秋篠宮家の側近職員の存在がある。秋篠宮家に仕える宮内庁の職員は「皇嗣職」と呼ばれ、そのトップが皇嗣職大夫だ。現在、加地隆治氏が務める。
「大夫をはじめとした皇嗣職は、秋篠宮家のサポートだけでなく、時に助言も期待される役職です。必要に応じて提案をしたり、国民の意見を伝えたりすることも求められます。しかしながら、秋篠宮家を巡る一連の混乱からは、職員がクッション役や調整役として機能していなかったという側面を否定できません」(皇室ジャーナリスト)
秋篠宮家の窮地を脱すべく、この夏、“知恵者”として、ある人物が登用されたという。
かねて秋篠宮家は“ご難場”といわれてきた。
「特に紀子さまは求められる仕事のクオリティーがとても高く、そのハードルの高さゆえ職員には高い事務処理や調整能力だけでなく、強い忍耐力が求められるといいます。時に強い言葉で職員を叱責されることもあるといい、職員が秋篠宮家を忌避する要因になっています。過去にも数か月で退職したり激やせした職員もいました。“秋篠宮家を担当するくらいなら退職した方がいい”と公言する職員もいたほどです」(前出・宮内庁関係者)
ご難場ぶりは、悠仁さまがお生まれになってから激しさを増したという。
「紀子さまは悠仁さまを“両陛下(当時・現在の上皇ご夫妻)からお預かりした大切な命”と受けとめられ、将来の天皇の母としての責任感の強さから、職員に求めるレベルが一段と上がったようでした」(前出・宮内庁関係者)
そんな“怒号”が響く秋篠宮家で、トップを務めてきたのが前述した加地氏だ。
「もともとは2016年から宮家全体を統括する『宮務主管』でしたが、2019年に秋篠宮さまが皇嗣となられたことで、加地氏も“次の天皇をお支えする最側近”にスライドした経緯があります。
長く務められているのは、秋篠宮ご夫妻から一定の信頼を得ているからです。それは加地氏の穏やかな人柄によるものと評価する声の一方で、ご夫妻の意向に寄り添いすぎてしまう“従順なイエスマン”の面があるからだと言う人もいます」(前出・皇室ジャーナリスト)
秋篠宮家に逆風が吹き始めたのは、加地氏が最側近になった時期と重なる。
「眞子さんの結婚相手として小室圭さんの名前が浮上した後、2017年末に小室さんの母・佳代さんの金銭トラブルが報じられたことで、結婚は暗礁に乗り上げました。
当然、最側近である加地氏は、眞子さんの意中の相手は事前に把握していたわけですが、秋篠宮さまからの“詳しく調べる必要はない。私的なことだからかかわるな”という言葉をそのまま受け止めた。結果、3年以上結婚が延期されるという異例の事態を招きました。多くの職員が、“小室騒動”はもうこりごりと感じているのは明白です」(前出・皇室記者)
確かに、秋篠宮さまの言葉は重い。それでも女性皇族の、しかも当時の「天皇の初孫」である眞子さんの結婚相手ともなれば、世間が注目するのは容易に想像できたはずだ。
「加地さんは警察庁の出身で、いわば情報のプロです。表立っては動かずとも、水面下で小室さんが抱える問題を把握し、秋篠宮ご夫妻に事前にご相談し、解決しておくことだってできたはずです」(前出・皇室記者)
眞子さんの結婚を巡っては、2021年4月、小室さんが母親・佳代さんの金銭トラブルに関する文書を公表した。28枚に及ぶ“渾身の説明文書”が作成された背景には、宮内庁長官を務める西村泰彦氏の働きかけがあったという。
「西村氏は定例記者会見で“(小室さん側が)説明責任を果たすことが重要”との見解を示していました。それだけ重要事項だったとも言えますが、女性皇族の、それも私的な事柄である結婚のことを、“秋篠宮家の事務方の責任者”である加地氏ではなく、長官がはっきり意見を述べたことに違和感を覚えました」(別の皇室記者)
秋篠宮ご夫妻に誰よりも近い存在なので、加地氏は逆に“動きにくかった”ということもあるようだ。
「大夫の仕事に、宮内庁担当記者への会見があります。そこで秋篠宮ご一家の活動や生活ぶりについて説明を行うわけですが、あるときから加地氏の会見内容を秋篠宮ご夫妻が一字一句チェックされるようになったといいます。加地氏としては“余計なことは言えない”と、さらに消極的にならざるを得なかったのでしょう」(前出・別の皇室記者)
崩壊寸前であっても、秋篠宮家には今後も、佳子さまのご結婚、そして悠仁さまの成年行事や“その後”など重大行事が控えており、そのたびに、国民からの関心は高まっていく。
「かつて、秋篠宮さまと紀子さまがご結婚された頃に仕えていた側近の中には、秋篠宮さまにはっきりとものを申し上げ、時には苦言を呈する人物もいました。たとえ嫌われても秋篠宮家のためになるのであればと懸命だったからです。しかしいまはそうした側近は見当たりません」(前出・別の皇室記者)
そんな状況に風穴を開けることを期待されているのが、冒頭で触れた“知恵者”だ。7月中旬、宮内庁御用掛に吉田尚正氏が着任した。吉田氏は、警視庁のトップである「警視総監」を務めた人物だ。
「御用掛とは、持ちうる技能や知識を皇室のために提供する立場で、いわば相談役と実務者を兼ねた存在です。吉田氏は、皇室のなかでも秋篠宮家に関する職務を担うそうです。御用掛の役割はさまざまですが、吉田氏に期待されるのは当然、警視総監を歴任するなどした経験に基づく警護・警備や情報に関することも多分に含まれるでしょう」(別の宮内庁関係者)
吉田氏は、福岡県警本部長時代に、特定危険指定暴力団の最高幹部を逮捕したり、警視庁時代にはオウム真理教事件の最後の特別手配容疑者だった高橋克也被告の追跡を手配するなど顕著な実績を誇る。
「典型的な警察官僚の堅物というわけではなく、バランス感覚に優れ、なんでもそつなくこなすタイプです。以前から“宮仕え”したいという思いを持っていたようです。2018年9月に警視総監を退任してからは、複数の企業の社外取締役などを務めていましたが、今回の御用掛着任にあたってはそれらの要職を辞したそうです。御用掛は“非常勤”のような扱いのため、ほかの仕事や役職と兼ねることは問題ない。にもかかわらず御用掛の“専任”を選んだことから、吉田氏の覚悟が感じられます」(警察関係者)
このところ、皇族の身に危険が迫る事件が後を絶たない。2019年、当時悠仁さまが通われていた中学校に不法侵入した男が、悠仁さまの机の上に刃物を置き去る事件があった。今年6月にも、宮内庁に刃物と皇室批判を連ねた手紙が送りつけられるという、耳を疑う出来事も起きている。
一方、『週刊新潮』(6月23日号)では、皇室の警備の根幹を担う皇宮警察による皇族方への「悪口」報道もあった。そうした現状を受けて、皇族の警備の強化は喫緊の課題だ。特に将来の天皇である悠仁さまの身はしっかりと護られなくてはならない。
「紀子さまが心中穏やかでないのは当然のことです。特に不法侵入の折には、悠仁さまが体育の授業のため普段の教室にいらっしゃらなかったことで難を逃れましたが、万が一のことも起こり得ました。
吉田氏であれば現場で培った警備についての知見が充分にある。既存職員への信頼がなかなか深められず、万事休すの紀子さまにとっては、“最側近”として迎え入れるに足る人物だったと言えます」(前出・別の宮内庁関係者)
吉田氏は近い将来、御用掛のみならず、最側近の立場から秋篠宮家を支える可能性もあるという。
「現在の皇嗣職大夫である加地氏は70才目前で、年齢的にそろそろ退任するものとみられています。吉田氏は加地氏の後任としての皇嗣職大夫含みで、ひとまず御用掛に着任したとみる向きもあります」(前出・宮内庁関係者)
前述した宮内庁長官である西村氏も、警視総監を務めた人物だ。
「吉田氏が皇嗣職大夫となれば、長官とも気心の知れた関係で、次代の体制を強化できるという考えもあったでしょう」(前出・宮内庁関係者)
しかし、皇嗣職大夫を務める上で何より重要なのは、秋篠宮ご夫妻との信頼関係だ。特に紀子さまとの関係構築は大きな鍵を握る。
「紀子さまはすさまじい観察力をお持ちで、細かいことによく気を回される上に責任感もお強い。ゆえに求めるレベルがあまりに高く、職員はなかなかそれに達することができない。すると紀子さまは激しく落胆され、厳しく叱責されることもあると言います」(前出・宮内庁関係者)
吉田氏に求められるのは、紀子さまが設けられる高い基準を気にしつつ、“ご機嫌うかがい”に留まらない、という至難の業だ。
「イエスマンに終始してはこれまでの二の舞です。紀子さまからの指示に対して表向きは“はい”と素直に応じ、水面下では適切に組織を動かせるような人でなければ話にならない。高いコミュニケーション能力とリサーチ力も必須でしょう」(前出・宮内庁関係者)
吉田氏の御用掛着任は、その比較的自由な立場から、紀子さまの求めるレベルとお人柄を知るためのもの、という見方もできる。
「まずは自分に求められる役割を、客観的に判断できるような立場で“慣らし運転”をしてもらおうという考え方が、宮内庁幹部にはあるのでしょう」(皇室関係者)
秋篠宮家は、皇位継承者を2人抱えている。紀子さまは、次の皇后であり、将来の天皇の母だ。吉田氏の着任は、揺らぐ紀子さまの足元を固めることになるのだろうか。
※女性セブン2022年9月8日号