「1年で1億8000万円の収入がありました」“アダルト動画配信”で富裕層の仲間入り「Z世代カップル」の衝撃 から続く
近年、アダルト動画を配信するカップルが増えたのはなぜか? その理由を、日本初のアダルト・インフルエンサー「えむゆみカップル」が解説。
【特別グラビア】20代で月収4000万……アダルト動画を配信する「えみゆみカップル」
令和の新しい才能による新刊『エロ2.0 「月収4000万円」Pornhuberが実践した「欲望を共有する」最速ファンマーケティング』より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む)
「えむゆみカップル」を筆頭に、アダルト動画を配信するカップルが増えた理由とは? 文藝春秋
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Pornhuberというビジネスが誕生したのは『YouTube』や『Instagram』『TikTok』といった動画SNSでの個人配信や、そうしたSNSをフォーマットにしたビジネスが企業や大人だけでなく10代、20代にとっても当たり前になっていたことが下地にあります。もちろんアダルト動画、エロ動画をインターネットサイトで見ることが一般的になっていたこともあります。
2022年6月時点のトラフィック解析によれば、『Pornhub』の月間アクセス数は33.6億。“世界でアクセスの多いウェブサイト・トップ10”の8位にランクインしています。10位の『XVideos』もアダルト動画サイトです。
ちなみに同ランキングの7位は『Yahoo(ヤフー)』(月間37.4億アクセス)、9位は『Instagram(インスタグラム)』(月間32.1億アクセス)。 ある調査によれば、イギリスでは全成人男性の50%、全成人女性の16パーセントが『Pornhub』を閲覧しているといいます。日本はイギリスよりもアクセス数がずっと多く世界第2位(第1位はアメリカ)なので、恐らくイギリスより高い割合になると思います。 とにかく全世界共通で、いかに男性たち(女性も)の性的欲求が数字を持っているか、人間が“三大欲求”に抗えないかがわかります。 ただ、それだけではありません。2つの直接的な誕生のカギがあったんです。理由1:大手アダルトサイトの方針転換 1つ目は『Pornhub』が2020年末に行った、大規模な運営方針転換でした。 2020年末、アメリカの『ニューヨークタイムズ』紙に『Pornhub』に対する告発記事が掲載されました。『Pornhub』上に“未成年や本人同意のないアダルト動画が配信されている疑義がある”というのです。反ポルノ団体をはじめアメリカ国内から批判の声があがりました。運営会社は即座にその疑義について否定しましたが、批判の声は収まりません。 当時の『Pornhub』は、確かに“誰でも、どんなアダルト動画でも配信・公開できる”状態でした。ほかのアダルト動画サイトも同じような状況で、ある意味、無法地帯。運営のガイドラインが非常に緩く、イリーガルな動画も配信し放題、配信者の承認や管理も甘かったのは確かです。 批判の声が大きくなって、サイト閉鎖などに追い込まれたり大規模訴訟を起こされる最悪の事態を恐れた運営会社は何をしたか? 公開されていたアダルト動画のうち、“ヤバそう”な不適切動画を全て自主的に、一斉削除してしまったんです。自主規制された不適切動画の中には、日本のAVメーカーが制作・販売した商品の違法アップロード動画も含まれていました。著作権を侵害しそうな動画も全て排除することで、運営会社が自浄、法令順守の姿勢を示したわけです。 ところが、その前代未聞の自主規制の結果、問題発覚前は1350万本程ほどもあったアダルト動画が470万本にまで激減。『Pornhub』は収入源の66%を失ってしまったんです。 同時に動画配信者の身元確認も一気に厳格にしたため、コンテンツ供給者も減ることに。商品が入ってこないわけですから、サイトとしては存続の危機に立たされたのですが、この自主規制が行われたことで、これまでプロが送り出した商業コンテンツがあった場所に、ぽっかりと大きな“スペース”が生まれました。 そこに入っていったのが、アマチュアの配信者たち――Pornhuberだったというわけです。プロが(一時的に)いなくなったことでアマチュアが参入するチャンスが生まれました。理由2:サブスクサービスの盛り上がり 2つ目のカギは、サブスク型ファンクラブサービスの盛り上がりです。“サブスク”はいうまでもなくサブスクリプション。音楽や映像作品をはじめマンガ、車に花……今やありとあらゆる商品やサービスを飲み込んでいる定額課金制のビジネスモデルです。 ファンクラブサービスは、アーティストやクリエイターとその支援者=ファンを繋ぐ会員制交流サイトのこと。プロアマ問わずアーティストやクリエイターは自分の作品を会員制サイト上に公開、その支援者(ファン)たちは毎月数百円~数千円の一定金額を“サブスク課金”することで自分の好きなクリエイターの作品を楽しむことができる、というサービスです。 アーティスト個人、クリエイター個人やその作品への熱烈な“好き”“支えたい”という気持ちを、お金に換えてしまうという仕組みです。 これはここ最近、SNS界隈で台頭してきている“ファンマーケティング”というビジネス手法。ファンの熱狂度=課金にレベルを設けて、その熱狂度に応じたリターンを渡す、という仕組みです。一部の熱狂度の高いファンが売り上げの大部分を支えるため、ファンの母数が少なくても成立するビジネスなんです。『YouTube』のスーパーチャットをはじめ『17LIVE』『SHOWROOM』『ツイキャス』等のライブ配信サービスで盛んに行われている直接配信者にチップ(お金)を贈る仕組み――“投げ銭”機能がその最たるものです。 たった数時間のライブ配信中に1億円(!)もの投げ銭を受け取る配信者も出現して話題になりました。オンラインサロンやクラウドファンディングも一種のファンマーケティングです。 このサブスク型ファンクラブサービスの登場によって、Pornhuberという仕事が成立するようになったんです。自分たちのファンになってもらって毎月課金してもらい、そのリターンとしてプラットフォーム上で公開している自分たちのアダルト動画を楽しんでもらう、という仕組みです。アダルト動画業界の門戸の広がった サブスク型ファンクラブサービスの代表的なものを挙げると、イギリス発の『Onlyfans(オンリーファンズ)』、日本だとアニメやマンガ関連商品を扱うオタクショップの先駆け『とらのあな』が運営する『Fantia(ファンティア)』等があります。 特に『OnlyFans』は今でこそミュージシャンやモデル、フィットネストレーナー、一般的な動画クリエイター等も登録して活動していますし、世界的な“歌姫”ビヨンセも自身の楽曲の中でこのサービスについて歌っているほどですが、元々はアダルト専門のプラットフォーム。“18禁のインスタ”なんて呼ばれていました。 個人のセックスワーカーやモデル、ダンサーたちが次々と『OnlyFans』だけで本業よりも稼ぐようになっていったことで、アマチュアでも参戦できる新しいアダルトビジネスが世界中に広く知られるようになっていきました。 僕たち、えむゆみカップルも実際に『OnlyFans』と『Fantia』を利用しています。主に『OnlyFans』は海外からの視聴者向け、日本にローカライズされていて使いやすい『Fantia』は日本人視聴者向けになっています。(えむゆみカップル/Webオリジナル(外部転載))
ちなみに同ランキングの7位は『Yahoo(ヤフー)』(月間37.4億アクセス)、9位は『Instagram(インスタグラム)』(月間32.1億アクセス)。
ある調査によれば、イギリスでは全成人男性の50%、全成人女性の16パーセントが『Pornhub』を閲覧しているといいます。日本はイギリスよりもアクセス数がずっと多く世界第2位(第1位はアメリカ)なので、恐らくイギリスより高い割合になると思います。
とにかく全世界共通で、いかに男性たち(女性も)の性的欲求が数字を持っているか、人間が“三大欲求”に抗えないかがわかります。
ただ、それだけではありません。2つの直接的な誕生のカギがあったんです。
1つ目は『Pornhub』が2020年末に行った、大規模な運営方針転換でした。
2020年末、アメリカの『ニューヨークタイムズ』紙に『Pornhub』に対する告発記事が掲載されました。
『Pornhub』上に“未成年や本人同意のないアダルト動画が配信されている疑義がある”というのです。反ポルノ団体をはじめアメリカ国内から批判の声があがりました。運営会社は即座にその疑義について否定しましたが、批判の声は収まりません。
当時の『Pornhub』は、確かに“誰でも、どんなアダルト動画でも配信・公開できる”状態でした。ほかのアダルト動画サイトも同じような状況で、ある意味、無法地帯。運営のガイドラインが非常に緩く、イリーガルな動画も配信し放題、配信者の承認や管理も甘かったのは確かです。
批判の声が大きくなって、サイト閉鎖などに追い込まれたり大規模訴訟を起こされる最悪の事態を恐れた運営会社は何をしたか?
公開されていたアダルト動画のうち、“ヤバそう”な不適切動画を全て自主的に、一斉削除してしまったんです。自主規制された不適切動画の中には、日本のAVメーカーが制作・販売した商品の違法アップロード動画も含まれていました。著作権を侵害しそうな動画も全て排除することで、運営会社が自浄、法令順守の姿勢を示したわけです。
ところが、その前代未聞の自主規制の結果、問題発覚前は1350万本程ほどもあったアダルト動画が470万本にまで激減。『Pornhub』は収入源の66%を失ってしまったんです。
同時に動画配信者の身元確認も一気に厳格にしたため、コンテンツ供給者も減ることに。商品が入ってこないわけですから、サイトとしては存続の危機に立たされたのですが、この自主規制が行われたことで、これまでプロが送り出した商業コンテンツがあった場所に、ぽっかりと大きな“スペース”が生まれました。
そこに入っていったのが、アマチュアの配信者たち――Pornhuberだったというわけです。プロが(一時的に)いなくなったことでアマチュアが参入するチャンスが生まれました。
2つ目のカギは、サブスク型ファンクラブサービスの盛り上がりです。“サブスク”はいうまでもなくサブスクリプション。音楽や映像作品をはじめマンガ、車に花……今やありとあらゆる商品やサービスを飲み込んでいる定額課金制のビジネスモデルです。
ファンクラブサービスは、アーティストやクリエイターとその支援者=ファンを繋ぐ会員制交流サイトのこと。プロアマ問わずアーティストやクリエイターは自分の作品を会員制サイト上に公開、その支援者(ファン)たちは毎月数百円~数千円の一定金額を“サブスク課金”することで自分の好きなクリエイターの作品を楽しむことができる、というサービスです。
アーティスト個人、クリエイター個人やその作品への熱烈な“好き”“支えたい”という気持ちを、お金に換えてしまうという仕組みです。
これはここ最近、SNS界隈で台頭してきている“ファンマーケティング”というビジネス手法。ファンの熱狂度=課金にレベルを設けて、その熱狂度に応じたリターンを渡す、という仕組みです。一部の熱狂度の高いファンが売り上げの大部分を支えるため、ファンの母数が少なくても成立するビジネスなんです。
『YouTube』のスーパーチャットをはじめ『17LIVE』『SHOWROOM』『ツイキャス』等のライブ配信サービスで盛んに行われている直接配信者にチップ(お金)を贈る仕組み――“投げ銭”機能がその最たるものです。 たった数時間のライブ配信中に1億円(!)もの投げ銭を受け取る配信者も出現して話題になりました。オンラインサロンやクラウドファンディングも一種のファンマーケティングです。 このサブスク型ファンクラブサービスの登場によって、Pornhuberという仕事が成立するようになったんです。自分たちのファンになってもらって毎月課金してもらい、そのリターンとしてプラットフォーム上で公開している自分たちのアダルト動画を楽しんでもらう、という仕組みです。アダルト動画業界の門戸の広がった サブスク型ファンクラブサービスの代表的なものを挙げると、イギリス発の『Onlyfans(オンリーファンズ)』、日本だとアニメやマンガ関連商品を扱うオタクショップの先駆け『とらのあな』が運営する『Fantia(ファンティア)』等があります。 特に『OnlyFans』は今でこそミュージシャンやモデル、フィットネストレーナー、一般的な動画クリエイター等も登録して活動していますし、世界的な“歌姫”ビヨンセも自身の楽曲の中でこのサービスについて歌っているほどですが、元々はアダルト専門のプラットフォーム。“18禁のインスタ”なんて呼ばれていました。 個人のセックスワーカーやモデル、ダンサーたちが次々と『OnlyFans』だけで本業よりも稼ぐようになっていったことで、アマチュアでも参戦できる新しいアダルトビジネスが世界中に広く知られるようになっていきました。 僕たち、えむゆみカップルも実際に『OnlyFans』と『Fantia』を利用しています。主に『OnlyFans』は海外からの視聴者向け、日本にローカライズされていて使いやすい『Fantia』は日本人視聴者向けになっています。(えむゆみカップル/Webオリジナル(外部転載))
『YouTube』のスーパーチャットをはじめ『17LIVE』『SHOWROOM』『ツイキャス』等のライブ配信サービスで盛んに行われている直接配信者にチップ(お金)を贈る仕組み――“投げ銭”機能がその最たるものです。
たった数時間のライブ配信中に1億円(!)もの投げ銭を受け取る配信者も出現して話題になりました。オンラインサロンやクラウドファンディングも一種のファンマーケティングです。
このサブスク型ファンクラブサービスの登場によって、Pornhuberという仕事が成立するようになったんです。自分たちのファンになってもらって毎月課金してもらい、そのリターンとしてプラットフォーム上で公開している自分たちのアダルト動画を楽しんでもらう、という仕組みです。
サブスク型ファンクラブサービスの代表的なものを挙げると、イギリス発の『Onlyfans(オンリーファンズ)』、日本だとアニメやマンガ関連商品を扱うオタクショップの先駆け『とらのあな』が運営する『Fantia(ファンティア)』等があります。
特に『OnlyFans』は今でこそミュージシャンやモデル、フィットネストレーナー、一般的な動画クリエイター等も登録して活動していますし、世界的な“歌姫”ビヨンセも自身の楽曲の中でこのサービスについて歌っているほどですが、元々はアダルト専門のプラットフォーム。“18禁のインスタ”なんて呼ばれていました。
個人のセックスワーカーやモデル、ダンサーたちが次々と『OnlyFans』だけで本業よりも稼ぐようになっていったことで、アマチュアでも参戦できる新しいアダルトビジネスが世界中に広く知られるようになっていきました。
僕たち、えむゆみカップルも実際に『OnlyFans』と『Fantia』を利用しています。主に『OnlyFans』は海外からの視聴者向け、日本にローカライズされていて使いやすい『Fantia』は日本人視聴者向けになっています。
(えむゆみカップル/Webオリジナル(外部転載))