出産後に、急激な女性ホルモンの変化や、慣れない育児のプレッシャーでかかるストレスにより、心身に様々な症状が起きる“産後うつ”を発症するママも少なくない。SNSで漫画を投稿している“すやすや子(以下、すや子)”さんもその一人。児童館で開催されたイベントで出会ったママとのエピソードには、同じような経験をしたママからのコメントも寄せられた。
【漫画】「不穏フラグ立った…」一人だけ悩みのないママ友、裏側にあった宗教の存在■「ママ友はいらない、でも話し相手が欲しい」そんな中参加したイベントで…
5歳になるすや太を育てる、すや子さん。育児漫画を描き始めたのは、自身が産後うつで苦しんでいたため、「同じようにつらい思いをしている人の気持ちが少しでも楽になるような漫画を描きたい」と思ったことがきっかけだという。 すや子さんは出産後、空き時間ができてもずっと眠くしんどい、好きだった漫画すら読む気も起きず、何もする気になれない日が続いていたという。そんな中でも育児を休むことはできず、児童館へ向かう。当時は「ママ友がほしい」というより、育児の弱音を吐きあったり、励ましあったりできるような相手が欲しかったと振り返る。 そんなときに、児童館のスタッフさんの誘いで、ママ・パパイベントに参加する。内容は、育児で悩んでいる人たちが集まり、自分の気持ちを話したり悩みを聞くというものだった。1つ決まりがあり「批判や否定、アドバイスはしない」。最初は「悩みを話して聞くだけ? アドバイスも意見もなし…意味あるの?」と思っていたそうだが、自身の気持ちを話し終わった時不思議と心が軽くなっていたという。 再び同イベントに参加し出会ったのが牧野さん(仮名)。イベント終了後にランチに誘われ、ファミレスへ行くことに。すや子さんの話を親身になって聞いてくれたため、牧野さんへも「悩みがあれば聞きます!」と促すが「今はとても幸せ」と話す。育児で悩みがある人が参加するイベントなのに? と不思議に思っていると「すやすや教(宗教の名前)のおかげです」と笑顔で牧野さんが切り出す。そこからは「一度話を聞きに行きませんか」と勧誘めいた話をしだす牧野さん。 途中の不穏な展開を察知して、読者からも様々なコメントが寄せられた。すや子さんも同じような経験をした人からの声を見て、「勧誘はこんなに身近なものなのか…」と驚いたそうだ。「勧誘自体は良いと思うのですが、勧誘目的で友達を装って近づいてこられるのはやっぱり悲しいなと思います。特に産後は孤独で悩みを抱えている方も多いのでそれにつけこむような形で勧誘されがちです。勧誘についての知識が少しでもあれば冷静に対処できるのでは…? と思い、注意喚起の意味も込めて漫画を描いています」■様々な経験を経て“ママ友”はいたほうがいい? その定義とは 牧野さんとの件で「もうママ友とか新しい出会いとかいらない」と考えるようになってしまったすや子さん。その後、出会ったのが“すずちゃん”。連絡先を交換する仲になったが遊びのお誘いがあっても、これまでの経験上「何か裏がある誘いでは…」と疑いの心が起きてしまう。 しかし、そんな不信感を払しょくするように、“すずちゃん”を中心に“なみちゃん”とも出会い、3人で気を遣わず話せる居心地の良い関係を築いていく。 ママ友の必要性について、すや子さんは「自分の性格や環境による」と話す。すや子さんは、旦那さんの転勤で知り合いがいない地(東北)に暮らしており、実家も福岡だったため、困ったときに頼れるママ友がいてよかったという。「私の姉は子どもが3人いるのですが、実家に住んでいるせいかあまり孤独を感じることもなく、ママ友は特に必要ないと言っていました。私ももし周りに知り合いばかりがいる場所に住んでいたらママ友は必要としていなかったと思います」 “すずちゃん”と“なみちゃん”とは、温泉旅行をする仲にまでなったすや子さん。「ママ友と私」シリーズでは、当初悲しい体験だけを漫画にしようと思っていたそうだが、悲しい体験ばかりではママ友を作るのが怖いと思ってしまう人もいるのでは…と考え、2人の友達とのエピソードも投稿。「人によって『ママ友』の定義は違うとは思うのですが、私の中では『ママ友』は“子どもあっての付き合い”というイメージです。子どもがいなかったとしても仲良くしたいな、楽しいな、と思える人は『友達』かな、と思います」 子育てを通じて出会う人は、「ママ友」とカテゴライズされることが多い。しかし、その中で一生涯の友達となる出会いがあるかもしれない。
■「ママ友はいらない、でも話し相手が欲しい」そんな中参加したイベントで…
5歳になるすや太を育てる、すや子さん。育児漫画を描き始めたのは、自身が産後うつで苦しんでいたため、「同じようにつらい思いをしている人の気持ちが少しでも楽になるような漫画を描きたい」と思ったことがきっかけだという。
すや子さんは出産後、空き時間ができてもずっと眠くしんどい、好きだった漫画すら読む気も起きず、何もする気になれない日が続いていたという。そんな中でも育児を休むことはできず、児童館へ向かう。当時は「ママ友がほしい」というより、育児の弱音を吐きあったり、励ましあったりできるような相手が欲しかったと振り返る。
そんなときに、児童館のスタッフさんの誘いで、ママ・パパイベントに参加する。内容は、育児で悩んでいる人たちが集まり、自分の気持ちを話したり悩みを聞くというものだった。1つ決まりがあり「批判や否定、アドバイスはしない」。最初は「悩みを話して聞くだけ? アドバイスも意見もなし…意味あるの?」と思っていたそうだが、自身の気持ちを話し終わった時不思議と心が軽くなっていたという。
再び同イベントに参加し出会ったのが牧野さん(仮名)。イベント終了後にランチに誘われ、ファミレスへ行くことに。すや子さんの話を親身になって聞いてくれたため、牧野さんへも「悩みがあれば聞きます!」と促すが「今はとても幸せ」と話す。育児で悩みがある人が参加するイベントなのに? と不思議に思っていると「すやすや教(宗教の名前)のおかげです」と笑顔で牧野さんが切り出す。そこからは「一度話を聞きに行きませんか」と勧誘めいた話をしだす牧野さん。
途中の不穏な展開を察知して、読者からも様々なコメントが寄せられた。すや子さんも同じような経験をした人からの声を見て、「勧誘はこんなに身近なものなのか…」と驚いたそうだ。
「勧誘自体は良いと思うのですが、勧誘目的で友達を装って近づいてこられるのはやっぱり悲しいなと思います。特に産後は孤独で悩みを抱えている方も多いのでそれにつけこむような形で勧誘されがちです。勧誘についての知識が少しでもあれば冷静に対処できるのでは…? と思い、注意喚起の意味も込めて漫画を描いています」
■様々な経験を経て“ママ友”はいたほうがいい? その定義とは
牧野さんとの件で「もうママ友とか新しい出会いとかいらない」と考えるようになってしまったすや子さん。その後、出会ったのが“すずちゃん”。連絡先を交換する仲になったが遊びのお誘いがあっても、これまでの経験上「何か裏がある誘いでは…」と疑いの心が起きてしまう。
しかし、そんな不信感を払しょくするように、“すずちゃん”を中心に“なみちゃん”とも出会い、3人で気を遣わず話せる居心地の良い関係を築いていく。
ママ友の必要性について、すや子さんは「自分の性格や環境による」と話す。すや子さんは、旦那さんの転勤で知り合いがいない地(東北)に暮らしており、実家も福岡だったため、困ったときに頼れるママ友がいてよかったという。「私の姉は子どもが3人いるのですが、実家に住んでいるせいかあまり孤独を感じることもなく、ママ友は特に必要ないと言っていました。私ももし周りに知り合いばかりがいる場所に住んでいたらママ友は必要としていなかったと思います」
“すずちゃん”と“なみちゃん”とは、温泉旅行をする仲にまでなったすや子さん。「ママ友と私」シリーズでは、当初悲しい体験だけを漫画にしようと思っていたそうだが、悲しい体験ばかりではママ友を作るのが怖いと思ってしまう人もいるのでは…と考え、2人の友達とのエピソードも投稿。「人によって『ママ友』の定義は違うとは思うのですが、私の中では『ママ友』は“子どもあっての付き合い”というイメージです。子どもがいなかったとしても仲良くしたいな、楽しいな、と思える人は『友達』かな、と思います」