埼玉県富士見市の小学校教師の女が、給食のカレーに漂白剤を混ぜた疑いで逮捕された事件で、さきほど、富士見市の教育委員会が記者会見を行った。会見で、山口武士教育長は、「絶対あってはならないこと。大変、深刻に受け止めている。心からお詫び申し上げる」などと謝罪した。今後、臨床心理士や相談員を派遣し、児童の心のケアに取り組むという。
この事件は、富士見市立水谷東小学校で、きのう昼ごろ、この学校に勤務する教師の半沢彩奈容疑者(24)が、配膳前の20人分の給食のカレーに、塩素系漂白剤を混入させた疑いで逮捕されたもの。
児童が、配膳の際に異臭に気づき、職員が確認したため、児童はカレーを食べておらず、健康被害はなかったという。調べに対して、半沢容疑者は、受け持っていたクラスの担任を、今年度、受け持たず、「担任を外されて悔しかったからやった」と容疑を認めている。埼玉県警は、人事に対する不満があったとみて調べている。
午後5時ごろから行われた記者会見で、山口教育長は、半沢容疑者の勤務ぶりについて、「新任から2年間担任を務めていて、大変、研究熱心で、子どもとの関係は良かった」と述べた。これまでに、保護者や児童とのトラブルも報告されていないという。休日には同僚と出かけるなど、教師の間にもトラブルなどはないとのこと。
また、動機とされるクラス担任を外されたことについては、「担任を外されたというのは適切ではない。問題があって希望通りにならなかった訳ではない。人事配置上の結果だった」として、半沢容疑者に、何らかの問題があったため、担任を外された訳ではないことを明らかにした。
半沢容疑者は、2020年度に採用され、水谷東小学校に勤務。1年目と2年目は、同じクラスの担任を受け持っていた。3年目となる今年度も、持ち上がりで、同じクラスの担任になることを希望していたとのこと。
しかし、その希望はかならず、今年度は、別の学年のクラス担任を受け持っていたという。山口教育長によると、半沢容疑者は、教頭などに対して「担任を続けて持ちたかった」などと訴えていたとのこと。