「海外出稼ぎでは高校を出たばかりの18歳の子にも会いました。出会った子たちが出稼ぎに来た理由はほぼ整形費用の捻出か、ホストに飛ばされたかの2択でした。
【画像】「AV女優や元アイドルもいた」A子さんが働いたカンボジアの高級KTV 数年前は出稼ぎする日本人女性は多くなかったですが、最近はカンボジアからドバイ、ニューヨークと世界中どこにでもいて希少価値はだいぶ減りましたね」 こう語るのは海外出稼ぎをしたことのある日本人女性のAさんだ。出稼ぎといっても一般企業に勤めるわけではない。Aさんのいう「出稼ぎ」が指しているのは“出稼ぎ売春”だ。

「逮捕される可能性も」超ハイリスクな海外出稼ぎ売春 明治時代、生活苦に端を発して海外に身売りされる日本人女性たちが数多くいた悲劇の歴史も、今は昔。現代では手軽に渡航ができるようになり、TwitterなどSNSで簡単に「エージェント」と呼ばれる“案件”の紹介者に出会えるようになったとあってか、大金を求めて自ら海外に渡る女性たちが増えているようだ。 社会問題化しているホストに多額の金を貢ぐ“ホス狂い”や、過剰なルッキズムから“整形沼”から抜け出せない女性たち。彼女らはTwitterで「海外 出稼ぎ」などと簡単なキーワードを打つだけで、いとも簡単に高リスクの“海外出稼ぎ売春”にアクセスできてしまう。《海外出稼ぎシンガポール 一週間200万円~ 日給30万+α》 A子さんが参加したという出稼ぎ案件 SNSではこうした投稿のほかにも、どの国が一番安全に大金を稼げるかを比較するまとめサイトまでが当たり前のようにヒットするのだ。 もちろん、多くの国では売春は違法だ。現地の警察当局に逮捕される可能性もあるわけだが、そんなリスクを当の女性たちは認識できているのだろうか――。親の反対を押し切り、カンボジアに出稼ぎへ 冒頭に登場したAさんは都内在住の20代半ばの女性。コロナ以前の2017年からカンボジアや香港、アメリカNYなど8カ国に出稼ぎに行った経験を持つが、振り返って「かなり危険だから止めたほうがいい」と語る。 Aさんは元々日本国内で風俗嬢として働いていた。しかしある日Twitterで案件の募集を目にし、出稼ぎに興味を持った。金にそれほど困っていたわけではなかったというが、日本では簡単に稼げない額を、海外ならすぐに稼げるようだと知り、抗いがたい魅力を感じた。 Aさんは人生で一度も海外旅行にすら行ったことはなかった。半年ほど逡巡したというが、「こんだけ気になっているんだから行くか!」と意を決してパスポートを取得。親の反対を押し切り、「2週間で150万円給与保証」の条件でカンボジアでの出稼ぎを決めた。「ネットでググると『治安が悪い』とか『まだ地雷が埋まっている』と出て来るので最初は不安だらけでした。ビクビクしながらプノンペンに着くと、空港まで中国人ママが迎えに来てくれて、私以外にもう1人の日本人女性、それから韓国人とロシア系っぽい白人の女性も合流しました。 向かった先は、“その組織”が何十部屋と持っている中心部の高級マンション。1人1部屋与えられ、間取りも2LDKで広さは十分。プールとジム付きのラグジュアリーな雰囲気で、家政婦がいる時はご飯も作ってくれました」「客はほぼ中国人の金持ち」1回の会計は50万円以上「その組織」とは、「KTV」と呼ばれる従業員女性とカラオケができるキャバクラのような飲食店だ。格安店から高級店まで価格帯は様々だが、女性を“お持ち帰り”できる店も少なくない。 Aさんが契約したKTVに在籍する女性は常に50人ほど。フィリピンを中心に東南アジアの女性たちが中心で、日本人はAさんの他2~3人いたという。客は中国人の金持ちがほとんどを占めたようだ。「KTVのイメージとしては高級キャバのようなもの。ママたちが仕切って国籍ごとに女の子が客の前に並び、選ばれた子が席についてキャバ嬢と同じ仕事をします。ただ、六本木とかの比じゃないくらい、客の羽振りは良かったです。 1本40万ぐらいの『ルイ13世』といった高級ブランデーもバンバンおりて、1回の会計で少なくても50万円は払ってました。200万円以上使う客もざらです。酒も高いですが、女の子も高かったですね」“オーバーナイト可”の女性はかなり稼げる 日本人女性の場合、指名料は5万円だったという。そこから翌朝8時までのオーバーナイト(お持ち帰り)となると、客は中国人ママに30万円を支払い、Aさんら女性の取り分はそのうち6割前後。太っていたり、低身長だったりと“低スペック”とみなされると4割程度だったといい、容姿の評価によって取り分が違うようだ。「就寝前と起床後にセックスしなければいけないのですが、オーバーナイトができる子は指名が入りやすくなりますし、かなり稼いでいました。特にAV女優とか肩書きがあると強いですね。某大手アイドル人気グループにいた女性とも会ったことがあります。現役の時は末端で人気はなかったと本人は言ってましたが、やっぱり可愛かったですね」 帰国時には保証分の150万円が支払われ、「確かに大金は稼げた」というAさん。だが、終日自由にできる休日は1日もなく、生活に疲れ果てて「二度といかない」と思ったこともあったという。「夫を騙して来ている人妻も…」 しかし帰国から時間がたつと、エージェントから「次●●の国はどう?」「●●が1日で▲円稼げるから、短期で行ってみれば?」などと甘い誘いが続き、Aさんはマカオや香港、台湾、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、アメリカと2週間から3カ月の出稼ぎを頻繁に繰り返すようになっていった。「アメリカを除けば、客はどこの国でもほぼ中国人」で、一緒に働く日本人女性は「歌舞伎町かミナミのホス狂いがほとんど」だったという。「彼女たちは一緒にご飯を食べる時も『帰ったらこんな飾りボトル入れるんだ』『シャンパンタワーするんだ』とずっとホストの話しかしませんでした。なかには1年の半分を海外で過ごしていて、英語や中国語を話せるような子もいました。 少数ですが、私のように貯金を作りたいだけという理由の子もいましたよ。ただ仕事は風俗嬢やキャバ嬢で、夜職以外は見たことない。独身が8割ぐらいでしたが、結婚している人もいました。出張とか、実家の両親の看病に行くなんて夫を騙して来ている人妻にも会ったことがあります」中国人客のネットワークでNOがつけばオワリ 日本と違うのは“お客様ファースト”であり、女性側のサービスの良し悪しではなく、客の根も葉もない口コミに稼ぎが左右されてしまう点だったという。「例えば吉原で働いていて、客のアンケートでいつも満点とるような子でも、ある中国人客がNOと言えば、密な中国人ネットワークの中で噂が広まり、街を変えないと全く稼げなくなる子もいました。日本でいう風俗掲示板『シティヘブン』のような中国のポータルサイトに悪いレビューを書かれて、稼げなくなるパターンもありましたね。 一方、容姿やスタイルが悪く日本では全く稼げていない子で、キスもフェラもしないけど愛嬌だけはいいといった子が、なぜか超人気嬢になるパターンもありました。中国人の基準って本当にわからないんですよ……」 短期間で大金が稼げる海外出稼ぎ売春。しかし最近、この“お客様ファースト”と悪徳エージェントのずさんな管理が深刻な問題を招いているという。渡航した日本人女性に避けがたい危険を招くケースが頻発しているようなのだ。「ドバイ“王族案件”で音信不通に」「アメリカ売春部屋に強盗が入った」“海外出稼ぎ売春”に堕ちた女性を待っていた過酷な現場《SNSで晒されるケースも…》 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
数年前は出稼ぎする日本人女性は多くなかったですが、最近はカンボジアからドバイ、ニューヨークと世界中どこにでもいて希少価値はだいぶ減りましたね」
こう語るのは海外出稼ぎをしたことのある日本人女性のAさんだ。出稼ぎといっても一般企業に勤めるわけではない。Aさんのいう「出稼ぎ」が指しているのは“出稼ぎ売春”だ。
明治時代、生活苦に端を発して海外に身売りされる日本人女性たちが数多くいた悲劇の歴史も、今は昔。現代では手軽に渡航ができるようになり、TwitterなどSNSで簡単に「エージェント」と呼ばれる“案件”の紹介者に出会えるようになったとあってか、大金を求めて自ら海外に渡る女性たちが増えているようだ。
社会問題化しているホストに多額の金を貢ぐ“ホス狂い”や、過剰なルッキズムから“整形沼”から抜け出せない女性たち。彼女らはTwitterで「海外 出稼ぎ」などと簡単なキーワードを打つだけで、いとも簡単に高リスクの“海外出稼ぎ売春”にアクセスできてしまう。
《海外出稼ぎシンガポール 一週間200万円~ 日給30万+α》
A子さんが参加したという出稼ぎ案件
SNSではこうした投稿のほかにも、どの国が一番安全に大金を稼げるかを比較するまとめサイトまでが当たり前のようにヒットするのだ。
もちろん、多くの国では売春は違法だ。現地の警察当局に逮捕される可能性もあるわけだが、そんなリスクを当の女性たちは認識できているのだろうか――。
冒頭に登場したAさんは都内在住の20代半ばの女性。コロナ以前の2017年からカンボジアや香港、アメリカNYなど8カ国に出稼ぎに行った経験を持つが、振り返って「かなり危険だから止めたほうがいい」と語る。
Aさんは元々日本国内で風俗嬢として働いていた。しかしある日Twitterで案件の募集を目にし、出稼ぎに興味を持った。金にそれほど困っていたわけではなかったというが、日本では簡単に稼げない額を、海外ならすぐに稼げるようだと知り、抗いがたい魅力を感じた。
Aさんは人生で一度も海外旅行にすら行ったことはなかった。半年ほど逡巡したというが、「こんだけ気になっているんだから行くか!」と意を決してパスポートを取得。親の反対を押し切り、「2週間で150万円給与保証」の条件でカンボジアでの出稼ぎを決めた。「ネットでググると『治安が悪い』とか『まだ地雷が埋まっている』と出て来るので最初は不安だらけでした。ビクビクしながらプノンペンに着くと、空港まで中国人ママが迎えに来てくれて、私以外にもう1人の日本人女性、それから韓国人とロシア系っぽい白人の女性も合流しました。 向かった先は、“その組織”が何十部屋と持っている中心部の高級マンション。1人1部屋与えられ、間取りも2LDKで広さは十分。プールとジム付きのラグジュアリーな雰囲気で、家政婦がいる時はご飯も作ってくれました」「客はほぼ中国人の金持ち」1回の会計は50万円以上「その組織」とは、「KTV」と呼ばれる従業員女性とカラオケができるキャバクラのような飲食店だ。格安店から高級店まで価格帯は様々だが、女性を“お持ち帰り”できる店も少なくない。 Aさんが契約したKTVに在籍する女性は常に50人ほど。フィリピンを中心に東南アジアの女性たちが中心で、日本人はAさんの他2~3人いたという。客は中国人の金持ちがほとんどを占めたようだ。「KTVのイメージとしては高級キャバのようなもの。ママたちが仕切って国籍ごとに女の子が客の前に並び、選ばれた子が席についてキャバ嬢と同じ仕事をします。ただ、六本木とかの比じゃないくらい、客の羽振りは良かったです。 1本40万ぐらいの『ルイ13世』といった高級ブランデーもバンバンおりて、1回の会計で少なくても50万円は払ってました。200万円以上使う客もざらです。酒も高いですが、女の子も高かったですね」“オーバーナイト可”の女性はかなり稼げる 日本人女性の場合、指名料は5万円だったという。そこから翌朝8時までのオーバーナイト(お持ち帰り)となると、客は中国人ママに30万円を支払い、Aさんら女性の取り分はそのうち6割前後。太っていたり、低身長だったりと“低スペック”とみなされると4割程度だったといい、容姿の評価によって取り分が違うようだ。「就寝前と起床後にセックスしなければいけないのですが、オーバーナイトができる子は指名が入りやすくなりますし、かなり稼いでいました。特にAV女優とか肩書きがあると強いですね。某大手アイドル人気グループにいた女性とも会ったことがあります。現役の時は末端で人気はなかったと本人は言ってましたが、やっぱり可愛かったですね」 帰国時には保証分の150万円が支払われ、「確かに大金は稼げた」というAさん。だが、終日自由にできる休日は1日もなく、生活に疲れ果てて「二度といかない」と思ったこともあったという。「夫を騙して来ている人妻も…」 しかし帰国から時間がたつと、エージェントから「次●●の国はどう?」「●●が1日で▲円稼げるから、短期で行ってみれば?」などと甘い誘いが続き、Aさんはマカオや香港、台湾、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、アメリカと2週間から3カ月の出稼ぎを頻繁に繰り返すようになっていった。「アメリカを除けば、客はどこの国でもほぼ中国人」で、一緒に働く日本人女性は「歌舞伎町かミナミのホス狂いがほとんど」だったという。「彼女たちは一緒にご飯を食べる時も『帰ったらこんな飾りボトル入れるんだ』『シャンパンタワーするんだ』とずっとホストの話しかしませんでした。なかには1年の半分を海外で過ごしていて、英語や中国語を話せるような子もいました。 少数ですが、私のように貯金を作りたいだけという理由の子もいましたよ。ただ仕事は風俗嬢やキャバ嬢で、夜職以外は見たことない。独身が8割ぐらいでしたが、結婚している人もいました。出張とか、実家の両親の看病に行くなんて夫を騙して来ている人妻にも会ったことがあります」中国人客のネットワークでNOがつけばオワリ 日本と違うのは“お客様ファースト”であり、女性側のサービスの良し悪しではなく、客の根も葉もない口コミに稼ぎが左右されてしまう点だったという。「例えば吉原で働いていて、客のアンケートでいつも満点とるような子でも、ある中国人客がNOと言えば、密な中国人ネットワークの中で噂が広まり、街を変えないと全く稼げなくなる子もいました。日本でいう風俗掲示板『シティヘブン』のような中国のポータルサイトに悪いレビューを書かれて、稼げなくなるパターンもありましたね。 一方、容姿やスタイルが悪く日本では全く稼げていない子で、キスもフェラもしないけど愛嬌だけはいいといった子が、なぜか超人気嬢になるパターンもありました。中国人の基準って本当にわからないんですよ……」 短期間で大金が稼げる海外出稼ぎ売春。しかし最近、この“お客様ファースト”と悪徳エージェントのずさんな管理が深刻な問題を招いているという。渡航した日本人女性に避けがたい危険を招くケースが頻発しているようなのだ。「ドバイ“王族案件”で音信不通に」「アメリカ売春部屋に強盗が入った」“海外出稼ぎ売春”に堕ちた女性を待っていた過酷な現場《SNSで晒されるケースも…》 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
Aさんは人生で一度も海外旅行にすら行ったことはなかった。半年ほど逡巡したというが、「こんだけ気になっているんだから行くか!」と意を決してパスポートを取得。親の反対を押し切り、「2週間で150万円給与保証」の条件でカンボジアでの出稼ぎを決めた。
「ネットでググると『治安が悪い』とか『まだ地雷が埋まっている』と出て来るので最初は不安だらけでした。ビクビクしながらプノンペンに着くと、空港まで中国人ママが迎えに来てくれて、私以外にもう1人の日本人女性、それから韓国人とロシア系っぽい白人の女性も合流しました。
向かった先は、“その組織”が何十部屋と持っている中心部の高級マンション。1人1部屋与えられ、間取りも2LDKで広さは十分。プールとジム付きのラグジュアリーな雰囲気で、家政婦がいる時はご飯も作ってくれました」
「その組織」とは、「KTV」と呼ばれる従業員女性とカラオケができるキャバクラのような飲食店だ。格安店から高級店まで価格帯は様々だが、女性を“お持ち帰り”できる店も少なくない。
Aさんが契約したKTVに在籍する女性は常に50人ほど。フィリピンを中心に東南アジアの女性たちが中心で、日本人はAさんの他2~3人いたという。客は中国人の金持ちがほとんどを占めたようだ。
「KTVのイメージとしては高級キャバのようなもの。ママたちが仕切って国籍ごとに女の子が客の前に並び、選ばれた子が席についてキャバ嬢と同じ仕事をします。ただ、六本木とかの比じゃないくらい、客の羽振りは良かったです。 1本40万ぐらいの『ルイ13世』といった高級ブランデーもバンバンおりて、1回の会計で少なくても50万円は払ってました。200万円以上使う客もざらです。酒も高いですが、女の子も高かったですね」“オーバーナイト可”の女性はかなり稼げる 日本人女性の場合、指名料は5万円だったという。そこから翌朝8時までのオーバーナイト(お持ち帰り)となると、客は中国人ママに30万円を支払い、Aさんら女性の取り分はそのうち6割前後。太っていたり、低身長だったりと“低スペック”とみなされると4割程度だったといい、容姿の評価によって取り分が違うようだ。「就寝前と起床後にセックスしなければいけないのですが、オーバーナイトができる子は指名が入りやすくなりますし、かなり稼いでいました。特にAV女優とか肩書きがあると強いですね。某大手アイドル人気グループにいた女性とも会ったことがあります。現役の時は末端で人気はなかったと本人は言ってましたが、やっぱり可愛かったですね」 帰国時には保証分の150万円が支払われ、「確かに大金は稼げた」というAさん。だが、終日自由にできる休日は1日もなく、生活に疲れ果てて「二度といかない」と思ったこともあったという。「夫を騙して来ている人妻も…」 しかし帰国から時間がたつと、エージェントから「次●●の国はどう?」「●●が1日で▲円稼げるから、短期で行ってみれば?」などと甘い誘いが続き、Aさんはマカオや香港、台湾、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、アメリカと2週間から3カ月の出稼ぎを頻繁に繰り返すようになっていった。「アメリカを除けば、客はどこの国でもほぼ中国人」で、一緒に働く日本人女性は「歌舞伎町かミナミのホス狂いがほとんど」だったという。「彼女たちは一緒にご飯を食べる時も『帰ったらこんな飾りボトル入れるんだ』『シャンパンタワーするんだ』とずっとホストの話しかしませんでした。なかには1年の半分を海外で過ごしていて、英語や中国語を話せるような子もいました。 少数ですが、私のように貯金を作りたいだけという理由の子もいましたよ。ただ仕事は風俗嬢やキャバ嬢で、夜職以外は見たことない。独身が8割ぐらいでしたが、結婚している人もいました。出張とか、実家の両親の看病に行くなんて夫を騙して来ている人妻にも会ったことがあります」中国人客のネットワークでNOがつけばオワリ 日本と違うのは“お客様ファースト”であり、女性側のサービスの良し悪しではなく、客の根も葉もない口コミに稼ぎが左右されてしまう点だったという。「例えば吉原で働いていて、客のアンケートでいつも満点とるような子でも、ある中国人客がNOと言えば、密な中国人ネットワークの中で噂が広まり、街を変えないと全く稼げなくなる子もいました。日本でいう風俗掲示板『シティヘブン』のような中国のポータルサイトに悪いレビューを書かれて、稼げなくなるパターンもありましたね。 一方、容姿やスタイルが悪く日本では全く稼げていない子で、キスもフェラもしないけど愛嬌だけはいいといった子が、なぜか超人気嬢になるパターンもありました。中国人の基準って本当にわからないんですよ……」 短期間で大金が稼げる海外出稼ぎ売春。しかし最近、この“お客様ファースト”と悪徳エージェントのずさんな管理が深刻な問題を招いているという。渡航した日本人女性に避けがたい危険を招くケースが頻発しているようなのだ。「ドバイ“王族案件”で音信不通に」「アメリカ売春部屋に強盗が入った」“海外出稼ぎ売春”に堕ちた女性を待っていた過酷な現場《SNSで晒されるケースも…》 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「KTVのイメージとしては高級キャバのようなもの。ママたちが仕切って国籍ごとに女の子が客の前に並び、選ばれた子が席についてキャバ嬢と同じ仕事をします。ただ、六本木とかの比じゃないくらい、客の羽振りは良かったです。
1本40万ぐらいの『ルイ13世』といった高級ブランデーもバンバンおりて、1回の会計で少なくても50万円は払ってました。200万円以上使う客もざらです。酒も高いですが、女の子も高かったですね」
日本人女性の場合、指名料は5万円だったという。そこから翌朝8時までのオーバーナイト(お持ち帰り)となると、客は中国人ママに30万円を支払い、Aさんら女性の取り分はそのうち6割前後。太っていたり、低身長だったりと“低スペック”とみなされると4割程度だったといい、容姿の評価によって取り分が違うようだ。
「就寝前と起床後にセックスしなければいけないのですが、オーバーナイトができる子は指名が入りやすくなりますし、かなり稼いでいました。特にAV女優とか肩書きがあると強いですね。某大手アイドル人気グループにいた女性とも会ったことがあります。現役の時は末端で人気はなかったと本人は言ってましたが、やっぱり可愛かったですね」 帰国時には保証分の150万円が支払われ、「確かに大金は稼げた」というAさん。だが、終日自由にできる休日は1日もなく、生活に疲れ果てて「二度といかない」と思ったこともあったという。「夫を騙して来ている人妻も…」 しかし帰国から時間がたつと、エージェントから「次●●の国はどう?」「●●が1日で▲円稼げるから、短期で行ってみれば?」などと甘い誘いが続き、Aさんはマカオや香港、台湾、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、アメリカと2週間から3カ月の出稼ぎを頻繁に繰り返すようになっていった。「アメリカを除けば、客はどこの国でもほぼ中国人」で、一緒に働く日本人女性は「歌舞伎町かミナミのホス狂いがほとんど」だったという。「彼女たちは一緒にご飯を食べる時も『帰ったらこんな飾りボトル入れるんだ』『シャンパンタワーするんだ』とずっとホストの話しかしませんでした。なかには1年の半分を海外で過ごしていて、英語や中国語を話せるような子もいました。 少数ですが、私のように貯金を作りたいだけという理由の子もいましたよ。ただ仕事は風俗嬢やキャバ嬢で、夜職以外は見たことない。独身が8割ぐらいでしたが、結婚している人もいました。出張とか、実家の両親の看病に行くなんて夫を騙して来ている人妻にも会ったことがあります」中国人客のネットワークでNOがつけばオワリ 日本と違うのは“お客様ファースト”であり、女性側のサービスの良し悪しではなく、客の根も葉もない口コミに稼ぎが左右されてしまう点だったという。「例えば吉原で働いていて、客のアンケートでいつも満点とるような子でも、ある中国人客がNOと言えば、密な中国人ネットワークの中で噂が広まり、街を変えないと全く稼げなくなる子もいました。日本でいう風俗掲示板『シティヘブン』のような中国のポータルサイトに悪いレビューを書かれて、稼げなくなるパターンもありましたね。 一方、容姿やスタイルが悪く日本では全く稼げていない子で、キスもフェラもしないけど愛嬌だけはいいといった子が、なぜか超人気嬢になるパターンもありました。中国人の基準って本当にわからないんですよ……」 短期間で大金が稼げる海外出稼ぎ売春。しかし最近、この“お客様ファースト”と悪徳エージェントのずさんな管理が深刻な問題を招いているという。渡航した日本人女性に避けがたい危険を招くケースが頻発しているようなのだ。「ドバイ“王族案件”で音信不通に」「アメリカ売春部屋に強盗が入った」“海外出稼ぎ売春”に堕ちた女性を待っていた過酷な現場《SNSで晒されるケースも…》 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「就寝前と起床後にセックスしなければいけないのですが、オーバーナイトができる子は指名が入りやすくなりますし、かなり稼いでいました。特にAV女優とか肩書きがあると強いですね。某大手アイドル人気グループにいた女性とも会ったことがあります。現役の時は末端で人気はなかったと本人は言ってましたが、やっぱり可愛かったですね」
帰国時には保証分の150万円が支払われ、「確かに大金は稼げた」というAさん。だが、終日自由にできる休日は1日もなく、生活に疲れ果てて「二度といかない」と思ったこともあったという。
しかし帰国から時間がたつと、エージェントから「次●●の国はどう?」「●●が1日で▲円稼げるから、短期で行ってみれば?」などと甘い誘いが続き、Aさんはマカオや香港、台湾、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、アメリカと2週間から3カ月の出稼ぎを頻繁に繰り返すようになっていった。
「アメリカを除けば、客はどこの国でもほぼ中国人」で、一緒に働く日本人女性は「歌舞伎町かミナミのホス狂いがほとんど」だったという。
「彼女たちは一緒にご飯を食べる時も『帰ったらこんな飾りボトル入れるんだ』『シャンパンタワーするんだ』とずっとホストの話しかしませんでした。なかには1年の半分を海外で過ごしていて、英語や中国語を話せるような子もいました。
少数ですが、私のように貯金を作りたいだけという理由の子もいましたよ。ただ仕事は風俗嬢やキャバ嬢で、夜職以外は見たことない。独身が8割ぐらいでしたが、結婚している人もいました。出張とか、実家の両親の看病に行くなんて夫を騙して来ている人妻にも会ったことがあります」
中国人客のネットワークでNOがつけばオワリ 日本と違うのは“お客様ファースト”であり、女性側のサービスの良し悪しではなく、客の根も葉もない口コミに稼ぎが左右されてしまう点だったという。「例えば吉原で働いていて、客のアンケートでいつも満点とるような子でも、ある中国人客がNOと言えば、密な中国人ネットワークの中で噂が広まり、街を変えないと全く稼げなくなる子もいました。日本でいう風俗掲示板『シティヘブン』のような中国のポータルサイトに悪いレビューを書かれて、稼げなくなるパターンもありましたね。 一方、容姿やスタイルが悪く日本では全く稼げていない子で、キスもフェラもしないけど愛嬌だけはいいといった子が、なぜか超人気嬢になるパターンもありました。中国人の基準って本当にわからないんですよ……」 短期間で大金が稼げる海外出稼ぎ売春。しかし最近、この“お客様ファースト”と悪徳エージェントのずさんな管理が深刻な問題を招いているという。渡航した日本人女性に避けがたい危険を招くケースが頻発しているようなのだ。「ドバイ“王族案件”で音信不通に」「アメリカ売春部屋に強盗が入った」“海外出稼ぎ売春”に堕ちた女性を待っていた過酷な現場《SNSで晒されるケースも…》 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
日本と違うのは“お客様ファースト”であり、女性側のサービスの良し悪しではなく、客の根も葉もない口コミに稼ぎが左右されてしまう点だったという。
「例えば吉原で働いていて、客のアンケートでいつも満点とるような子でも、ある中国人客がNOと言えば、密な中国人ネットワークの中で噂が広まり、街を変えないと全く稼げなくなる子もいました。日本でいう風俗掲示板『シティヘブン』のような中国のポータルサイトに悪いレビューを書かれて、稼げなくなるパターンもありましたね。
一方、容姿やスタイルが悪く日本では全く稼げていない子で、キスもフェラもしないけど愛嬌だけはいいといった子が、なぜか超人気嬢になるパターンもありました。中国人の基準って本当にわからないんですよ……」
短期間で大金が稼げる海外出稼ぎ売春。しかし最近、この“お客様ファースト”と悪徳エージェントのずさんな管理が深刻な問題を招いているという。渡航した日本人女性に避けがたい危険を招くケースが頻発しているようなのだ。
「ドバイ“王族案件”で音信不通に」「アメリカ売春部屋に強盗が入った」“海外出稼ぎ売春”に堕ちた女性を待っていた過酷な現場《SNSで晒されるケースも…》 へ続く
(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))