「心優しき死神」と名乗り、希死念慮に苛む女性に襲い掛かった男。おぞましき犯行が明らかになりつつあるが、気になるのは男がTwitterで繰り返していた「3人目」という言葉だ。他の被害者は本当に実在するのか――。
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【画像】「心優しき死神」と名乗っていた小野容疑者の素顔殺人か嘱託殺人か「殺して欲しいと頼まれ、首を絞めて殺害しました」、「遺体の処分も頼まれた」。札幌市の自宅アパートで瀬川結菜さん(22)の死体を遺棄したとして逮捕された小野勇容疑者(53)は、取り調べで殺害も認める供述をしているという。

「道警は勾留満期までに殺人容疑で再逮捕する方針です。ただし、検察が起訴段階で殺人罪では公判が維持できないと判断した場合は、嘱託殺人罪に切り替える可能性はあります」(社会部記者) 瀬川さんは自殺願望を抱え、Twitter上に悩みを書き込んでいた。それを見つけた小野容疑者が「いいね」を押し、瀬川さんからメッセージが届いたことが接点になったようだ。小野容疑者は瀬川さん殺害後、Twitterに〈3人目かぁ・・・・〉〈ひとり増えて3人になった〉などと瀬川さん以外の犯行を匂わせる書き込みを残していた。本当に他の被害者は実在するのだろうか。小野勇容疑者のFacebookより3人なら死刑の可能性も「瀬川さん殺害の調べと併行して捜査しているところです。小野容疑者が接触してきた自殺願望者の中には、直接本人から『2、3回、人を山に埋めたことがある』と聞いたことがあると証言する人もいる。逮捕直前まで書き込み続けていた瀬川さん殺害を仄めかす内容が事実だったことも考えると、他に被害者が存在する可能性は十分考えられます」(同) ただ、取り調べを担当する捜査員もこの点を聴く際は、慎重にならざるを得ないという。「一人殺したか、複数殺したかでは裁判で下される量刑がまったく変わります。本人が死刑になりたくないと考えているならば、余罪についてはしらばっくれる可能性もある。だからまず先に、過去に小野容疑者と接点があり、行方不明になっている人物が本当に実在するのかを洗い出し、ある程度の裏付けを取る必要がある。他の被害者については、まだ本格的に聴く段階に達していないと思われます」(同)「座間」の白石死刑囚との違い 事件発覚当初から引き合いに出されているのが、座間市のアパート内で9人を殺害し、その後死刑が確定した「首吊り士」こと白石隆浩死刑囚である。自殺願望を持った女性をターゲットにした点は同じだが、違いもあるという。「白石死刑囚が女性たちに近づいた理由としてわいせつ目的がありましたが、いまのところ小野容疑者が瀬川さんや過去接触した女性たちに性的な乱暴をしたという話は出てきていません。白石死刑囚は自殺願望者たちを値踏みし、一部の被害者には数十万円もの大金を支払わせていました。一方、小野容疑者が女性たちに提示していた金額は5万円。性欲と金銭欲のなすままに殺人を繰り返していた白石死刑囚ほどの身勝手さは感じられません」(同) なぜ小野容疑者は犯行を認める内容をあえてSNSに残していたのだろうか。心の底に抱え込んだ罪悪感からなのか、もしくは歪んだ虚栄心からなのか――。事件の闇は深い。デイリー新潮編集部
「殺して欲しいと頼まれ、首を絞めて殺害しました」、「遺体の処分も頼まれた」。札幌市の自宅アパートで瀬川結菜さん(22)の死体を遺棄したとして逮捕された小野勇容疑者(53)は、取り調べで殺害も認める供述をしているという。
「道警は勾留満期までに殺人容疑で再逮捕する方針です。ただし、検察が起訴段階で殺人罪では公判が維持できないと判断した場合は、嘱託殺人罪に切り替える可能性はあります」(社会部記者)
瀬川さんは自殺願望を抱え、Twitter上に悩みを書き込んでいた。それを見つけた小野容疑者が「いいね」を押し、瀬川さんからメッセージが届いたことが接点になったようだ。小野容疑者は瀬川さん殺害後、Twitterに〈3人目かぁ・・・・〉〈ひとり増えて3人になった〉などと瀬川さん以外の犯行を匂わせる書き込みを残していた。本当に他の被害者は実在するのだろうか。
「瀬川さん殺害の調べと併行して捜査しているところです。小野容疑者が接触してきた自殺願望者の中には、直接本人から『2、3回、人を山に埋めたことがある』と聞いたことがあると証言する人もいる。逮捕直前まで書き込み続けていた瀬川さん殺害を仄めかす内容が事実だったことも考えると、他に被害者が存在する可能性は十分考えられます」(同)
ただ、取り調べを担当する捜査員もこの点を聴く際は、慎重にならざるを得ないという。
「一人殺したか、複数殺したかでは裁判で下される量刑がまったく変わります。本人が死刑になりたくないと考えているならば、余罪についてはしらばっくれる可能性もある。だからまず先に、過去に小野容疑者と接点があり、行方不明になっている人物が本当に実在するのかを洗い出し、ある程度の裏付けを取る必要がある。他の被害者については、まだ本格的に聴く段階に達していないと思われます」(同)
事件発覚当初から引き合いに出されているのが、座間市のアパート内で9人を殺害し、その後死刑が確定した「首吊り士」こと白石隆浩死刑囚である。自殺願望を持った女性をターゲットにした点は同じだが、違いもあるという。
「白石死刑囚が女性たちに近づいた理由としてわいせつ目的がありましたが、いまのところ小野容疑者が瀬川さんや過去接触した女性たちに性的な乱暴をしたという話は出てきていません。白石死刑囚は自殺願望者たちを値踏みし、一部の被害者には数十万円もの大金を支払わせていました。一方、小野容疑者が女性たちに提示していた金額は5万円。性欲と金銭欲のなすままに殺人を繰り返していた白石死刑囚ほどの身勝手さは感じられません」(同)
なぜ小野容疑者は犯行を認める内容をあえてSNSに残していたのだろうか。心の底に抱え込んだ罪悪感からなのか、もしくは歪んだ虚栄心からなのか――。事件の闇は深い。
デイリー新潮編集部