「ドバイ案件」「ヤギ案件」がSNS上で大騒動になっている。発端は、ある日本人女性がドバイ在住の超富裕層から招かれ、法外な報酬と引き換えに“ある行為”に関与したと「X」に投稿したことだった。
【写真】「高額なドバイ案件を持ちかけられた」証言した美女インフルエンサーたち
「ドバイ在住の富豪に呼ばれた日本人女性が、ヤギなどの動物と性行為をし、報酬として1か月で1億円以上を手に入れたという、にわかには信じがたい内容が“ドバイ案件”や“ヤギ案件”と呼ばれ拡散されたのです。
真偽ははっきりしていないものの、強烈な内容や、インパクトの大きな“ドバイのヤギ写真”が火に油を注ぎ、一気に炎上。さらに別の人物による〈裸に糞尿をかけられた〉といった過激すぎる書き込みまで飛び出し、騒ぎは加速する一方です。
憶測が憶測を呼び、ドバイに渡航したインフルエンサーなど、無関係な人々まで巻き込まれる事態になっています。たまたまドバイに渡航したことで“ヤギ案件”のために渡航したと疑われたインフルエンサーの吉川ちか氏は、自身のXで『完全なとばっちり』と否定。滞在は夫との観光旅行だったと説明しています。ドバイに行っただけで“ヤギ案件”と結びつけられるなんてたまったもんじゃないでしょう」(国際ジャーナリスト)
だが、このドバイでの性的なパーティーの“案件”にまつわる話は、何も今に始まったわけではない。

たとえば、イギリスの公共放送『BBC』は2020年の時点で、すでに類似の実態を報じている。同国の恋愛リアリティ番組「ラブ・アイランド」に出演した若手インフルエンサーたちが、番組終了後すぐにドバイでの“おいしい仕事”を持ちかけられたというのだ。
BBCに登場した女性は、ドバイでの5泊で5万ポンド(約1000万円)という破格の報酬、さらに別のケースでは年収10万ポンド(約2000万円)と高級ブランドの服とバッグ付きといった条件で、現地の富豪の付き添い役になるよう持ちかけられたと証言している。彼女たちに提示された契約書には秘密保持条項が含まれており、仕事内容の詳細は開示されないまま、ただ高額な報酬だけが強調されていたという。
最近、こうした“ドバイ案件”は「Porta Potty Party(ポータポッティ・パーティー)」という名で注目を集めている。ポータポッティは本来、野外イベントなどで使われる簡易トイレのことだが、SNS上ではまったく別の意味で使われている。そこでは、女性が“人間トイレ”のように扱われるパーティーを指し、高額な報酬と引き換えに過激な性行為を強要される、裏ビジネスの隠語とされているのだ。
アメリカのオンラインメディア『Vox』は、贅沢な暮らしを夢見る若いモデルたちの排泄物をアラブの富豪たちやラクダに食べさせたり、反対にラクダの排出物を食べるよう要求されると報じている。
「誇張されている可能性はもちろんあります。しかし、これらの倒錯した性的行為の他にも、5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり、丸坊主にされるケースや、金属のフックに吊るされたといった話も一部のオンラインメディアやソーシャルメディアで飛び交っているのも事実です」(中東事情に詳しいジャーナリスト)
アメリカのオンラインメディア『VICE』は、ドバイで富裕層向けの娯楽サービスを手配するウクライナ人男性へのインタビューを掲載している。記事によれば、顧客の顔ぶれは有名人や政治家、ギャングまで多岐にわたるという。
インタビューでは、「あるアメリカ人ビジネスマンが砂漠に設置した豪華なテントに女性10人を集めた性的なパーティーを開き、酒も飲まずに使用人と女性に性行為を促して眺めるのを楽しんだ」、「イエメン王族の開いた乱倫パーティーでは行為後、部屋にはありとあらゆる種類のシミがこびりつき、スチームクリーナーを動員せざるをえない程だった」などといった過激なエピソードが語られている。
こうした歪なパーティーは、もはや都市伝説の一言では済まされない事態になっている。

今年3月にはウクライナのインフルエンサーのマリア・コバルチュクさんがポータポッティ・パーティーとみられるイベントに招待された後、8日間にわたり行方不明となり、携帯電話や身分証もなく、腕や脚、脊椎が折れた意識不明の状態で、ドバイの路上で発見された。イギリスの『デイリー・メール』によれば、ドバイ警察は高所からの転落事故と主張する一方、被害者家族らがこの主張に異議を唱えているほか、ウクライナ警察が人身売買事件として、捜査を進めているという。
「“ドバイ案件”のはっきりとした事実はわかりませんが、いずれにせよ高額報酬に釣られて、日本の常識とは全く違う国で一稼ぎしてやろうというのは、危険極まりないことを理解すべきです」(前述のジャーナリスト)
うまい話には必ず裏がある。リスクを疑う冷静さを忘れてはいけない。