今年8月、クレジットカード業界に衝撃的なニュースが走った。
「『マリオットボンヴォイアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード』(通称MBA)の年会費が4万9500円から8万2500円と3万円以上アップし、目玉特典だったマリオット系列ホテルへの無料宿泊の達成条件も厳しくなるという″改悪″が発表されました。おトクな有料クレカの代表格だったMBAの魅力度が落ちたことで、消費者の中で有料カードの″改悪″が連鎖するかもしれないという疑念が高まり、代わって無料クレカへの関心が高まっています」(ファイナンシャルプランナーの秋山芳生氏)
とはいえ、数ある年会費・入会費無料の「無料クレカ」の中から、どのカードを選べばいいのか。「″経済圏″別に使い分けるとおトク」と話すのは、金融ライターの池田星太氏だ。
無料クレカを最もおトクに利用するには、自身の経済圏にマッチしたカードをメインカードとし、普段の買い物やライフスタイルに合わせたカードをサブカードとして使い分けるのが最強と言えよう。たとえば『アマゾンプライムマスターカード』は、アマゾンプライム会員が発行できるカードで、アマゾンで買い物をすると2%還元を受けることができる。
「公共交通機関での移動が多い人には『ビックカメラSuicaカード』がオススメ。初年度の年会費が無料で、2年目以降も年に1回使えば年会費無料です。モバイルSuicaへのチャージでJREポイントが1.5%分、定期券では5%分還元されます。さらに、ビックカメラで買い物をする際に、『ビックカメラSuicaカード』でチャージしたSuicaで支払えば、最大で11.5%の還元を受けることができるのです」(同前)
自宅の近所にファミリーマートがあれば、『ファミマカード』を作っておいて損はないだろう。消費生活ジャーナリストの岩田昭男氏が話す。
「ポイントが貯まっても使い忘れてしまったり管理に疲れたりすることがありますが、『ファミマカード』にその心配はない。なぜなら、ファミリーマートでの利用で3%が″ポイント還元″ではなく、会計から″割り引き″されるからです。さらに、このカードをファミマのアプリ『ファミペイ』と紐付ければ、割引率は最大5%にまでアップします」
利用可能者は絞られるが、特定の条件下で高い還元率を得られるのが『JCBカードW』だ。さらに、とある″裏ワザ″を使えば、還元率は最大21%に達する。
「18~39歳しか入会できませんが、基本還元率は1%で、『OkiDokiポイント』が貯まります。これはアマゾンで使うと1ポイントあたり3.5円分になるので、実質還元率は3.5%。さらに、スターバックスを利用する際に、現金やカードで支払うのではなく、先に『JCBカードW』で『スターバックスeGift』を購入し、そこから支払うと、最大21%の還元を受けられるのです。一度入会してしまえば、40歳以降も利用できます」(前出・秋山氏)
年齢制限のない『三菱UFJカード』を使っても、20%還元は狙える。
「セブン-イレブンやローソン、スシローなどの対象店での還元率が7%。さらに、『MUFGカードアプリ』への月1回のログインや、月5万円以上の利用など、複数の条件を一つずつクリアすれば、最大で20%の還元を受けられます。すべての条件を達成できなくても、段階的に還元率が上がるシステムなのも安心です」(前出・岩田氏)
利用条件や経済圏などの使い分けが面倒な人は、『リクルートカード』、『P-oneカードStandard』の二つだけを覚えておけばいい。
「『リクルートカード』は無料カードの中で最大の基本還元率1.2%が魅力。ポケットカード株式会社が’15年から発行している『P-oneカードStandard』は、珍しいタイプのカードで、ポイントが還元されるわけでも、会計から割り引きされるわけでもなく、毎月のカード請求額が自動で1%引きになる。『どうすればおトクになるかを考えるのが煩(わずら)わしい』という人にオススメです」(前出・池田氏)。
クレジットカードにお金をかけずとも、おトクに利用する方法はある。下の表も参考にしつつ、自分の生活に合ったカードを発行してみてはいかがか。
『FRIDAY』2025年10月17日号より