Medical DOC監修医が性行為後の腹痛の対処法を解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
※この記事はMedical DOCにて『「性行為後に腹痛」を感じる原因はご存知ですか?対処法も医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:阿部 一也(医師)
医師、日本産科婦人科学会専門医。東京慈恵会医科大学卒業。都内総合病院産婦人科医長として妊婦健診はもちろん、分娩の対応や新生児の対応、切迫流早産の管理などにも従事。婦人科では子宮筋腫、卵巣嚢腫、内膜症、骨盤内感染症などの良性疾患から、子宮癌や卵巣癌の手術や化学療法(抗癌剤治療)も行っている。PMS(月経前症候群)や更年期障害などのホルモン系の診療なども幅広く診療している。
性行為後に腹痛が生じた場合、市販薬を使用しても大丈夫ですが、痛みの原因がわからない場合や重篤な症状がある場合は、医師に相談することが重要です。軽度の痛みには市販薬を使用しても構いませんが、激しい痛みや長時間続く痛み、発熱や異常な腟分泌物がある場合は医療機関を受診してください。日常生活では、バランスの取れた食事や適度な運動を心がけ、喫煙を避け、ストレスを管理することが大切です。早く痛みを和らげたい場合は、安静にして体を休め、温かいタオルやカイロで患部を温め、鎮痛薬を服用しましょう。応急処置をしても症状が収まらない場合や、症状が悪化する場合は速やかに医療機関を受診してください。特に発熱や激しい痛み、異常な出血が見られる場合は緊急性が高いので、早急に診察を受けることが重要です。
腹痛の症状を緩和するためには、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの市販鎮痛薬、または桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)などの漢方薬が有効である場合があります。
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「性行為後の腹痛」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
阿部 一也医師
性行為後の腹痛の持続時間は、原因や個人の体調によって異なります。軽度の筋肉痛や一時的な不快感であれば、数時間から1日程度で自然に治まることが多いです。しかし、感染症や卵巣嚢胞の破裂など、より深刻な原因がある場合は、痛みが数日間続くことがあります。このような場合は、早めに医療機関を受診して、適切な診断と治療を受けることが重要です。痛みが長引いたり、激しい痛みがあったりする場合は、必ず医師に相談してください。
今回の記事では、性行為の後の腹痛について解説しました。性行為の後の腹痛は自然に改善することが多いです。しかし、中には婦人科系の疾患や消化器系の疾患が原因であることもあります。突然の痛みや激しい痛み、長引く痛み、発熱や下痢、吐き気などの症状が伴う場合には、婦人科や消化器内科を早めに受診しましょう。
「性行為後の腹痛」から医師が考えられる病気は14個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
骨盤内炎症性疾患(PID)
過敏性腸症候群(IBS)
憩室炎
これらの病気が性行為後の腹痛の原因として考えられます。症状が続く場合や強い痛みがある場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
「性行為後の腹痛」と関連している、似ている症状は15個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
下腹部の痛み
骨盤痛
腰痛
性行為時の痛み(性交痛)
排尿時の痛み(排尿痛)
膣分泌物の増加や異常
吐き気や嘔吐
下痢
膨満感
疲労感
全身の倦怠感
これらの症状は、性行為後の腹痛と関連する場合があり、原因が異なることもあるため、正確な診断が重要です。