政治評論家の田崎史郎氏が9日、テレビ朝日系「羽鳥慎一 モーニングショー」に出演し、自民党の次期総裁が小泉進次郎氏か高市早苗氏になる可能性をシミュレーションし、連立相手を考えた場合、「いずれにしても公明党が困る」と指摘した。
田崎氏は、小泉氏が新総裁になった場合、自民党は連立相手として公明党、日本維新の会になることを想定。「維新の重視する政策に小泉氏は近い考えだが、維新と組みたくない公明が難色を示す可能性がある」との考えを示した。
その理由として田崎氏は「公明党と日本維新の会は大阪で激しく対立していて、大阪都構想でかなり対立が深まった」と指摘。「去年の衆院選でも公明党は4つの選挙区で候補者を立てましたが全部、日本維新の会に負けているんです。4つを次は減らすのかと思っていたら次も4選挙区で戦うと言っていて、もし連立となったらその過程においてかなり抵抗するんじゃないかと思います」と大阪における両者の根深い関係を述べた。
高市氏が総裁となった場合、自民党は公明党、国民民主党と組むのではと田崎氏は想定。「国民と高市氏は保守的なところで結びついている。公明は高市氏を避けたいが、連立を解消するわけにはいかず結局協力するのでは」との考えを示した。
田崎氏は「高市さんは国民民主党に多少の人脈があるんです。可能性としてあり得るということです」とした上で、「いずれにしても公明党が困るんです」と指摘した。「公明党は斉藤代表の言葉にあるように、保守中道ということでできれば高市さんを避けたいんです。にじんでますよね」と述べた。
公明党の斉藤氏は「保守中道路線の理念にあった方でなければ連立政権を組むわけにはいかない」との談話を出している。羽鳥慎一アナウンサーが「これは高市さんを念頭に置いている?」と尋ねると、田崎氏は「そうです」と応じた。
田崎氏は「自民党が維新と組む場合でも、国民民主党と組む場合でも、公明党は連立は離脱できないんじゃないかと思います」とし、「なぜなら、国土交通大臣のポストを離しますかってことなんです。10年以上独占して持ってるわけです。それは離せないだろうと思います」との考えを示した。