【山村 佳子】駐車場で、3人で…妻にクラミジアを4回うつした夫の「セックス依存症」驚愕の真相

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「依存症が原因で浮気が発覚することは多いです。中でもセックス依存症だと感じる人は増えており、本人がそうと気づかずに家族を傷つけるケースは多々あります」とはキャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんだ。
依存症が今、改めて注目されている。そのきっかけは、2024年3月21日、ロサンゼルス・ドジャースに所属する大谷翔平選手の通訳である水原一平氏が違法賭博疑惑により解雇されたという報道だ。
水原氏はスポーツ賭博にはまり込み、450万ドル(約6億8000万円)もの借金してしまい、その金を大谷選手の口座から返済した疑いが持たれている。
誘惑とストレスにさらさせる現代社会は依存症を抱える人も多い。厚生労働省は『依存症の理解を深めるための普及啓発事業』を発足、2019年ごろから啓発イベントなどを定期的に行っている。
公式サイトによると、依存症は「アルコールや薬物の摂取やギャンブル等の行為を繰り返しているうちにそれをコントロールする脳の機能が弱まってしまう『病気』」とある。水原氏も、「世界的スーパースターから信頼を集める優秀な通訳」という地位を危険にさらしてまでも辞められなかったのは、依存症の可能性が大きい。
また、依存症には様々なものがある。その一つが性依存症だ。セックス依存症とも呼ばれる。信頼できるパートナーがセックス依存症で、妻以外にも手を出し、しかもコンドームをしないとしたらどうなるだろうか。今回山村さんのもとに訪れた42歳の専業主婦・純子さんは結婚20年になる夫の性依存症としか思えない状況を相談にきた。
前編「妊娠中も産後も…夫から4回クラミジアをうつされた42歳5児の母の「耐えがたき悩み」では、純子さんと夫(52歳)との結婚生活について紹介した。
夫はIT関連会社を経営しており経済的にも裕福だが、性欲が異常に強いのだ。
夫は結婚20年間、妊娠中だろうが、産後だろうが純子さんに性交渉を求めてきた。コンドームを使うと「愛が感じられない」と言っており、それに応じてきため、純子さんは5人の子供を産む。現在夫妻の間には、海外留学中の20歳と18歳の大学生、高校在学中の16歳の双子、中学校に進学する13歳の子供がいる。子育ても積極的に参加しているが、性行為の求め方があまりに多い。
純子さんが時折性交渉を断ると、夫は性産業で働く女性のみならず、一般の女性とも浮気をするようになる。それに気づくのは、純子さんが性器クラミジア感染症に気づくことによる。この感染症は、国立感染症研究所によると、日本で最も多い性感染症だという。
過去に純子さんは3回感染し、最近も4回目の感染をして、夫の浮気を問題視し始める。年齢を考えても、夫の性交渉の頻度は多い。山村さんはかつてセックス依存症の女性の行動調査をしたことがある。純子さんに「夫はセックス依存症なのではないか」と指摘すると、「そうかもしれない」という。
純子さんが問題しているのは、夫は別の女性との間に子どもを持つことだ。さらにセックス依存症であれば、その「治療」も必要となる。一番避けたいのは年齢を重ねて性的な魅力がなくなり、性交渉に対応しきれない妻・純子さんと離婚し、若くて元気な女性と新たな家庭を築いてしまうこと。そこで、山村さんに調査を依頼する。
夫はかつては毎日5時に起き、部活をしている子どもたちの弁当を作っていました。8時に出社し、週に3日は17時に帰宅。家族の食事を作ったり掃除をしたりして、家事を楽しんでいたといいます。しかし、ここ2週間ほどは、夜中に帰ってきて弁当作りをしなくなっているとか。
依頼者・純子さんは5人の子育てや性に関する心配事が多く、夫の行動についてはあまり注意を払っていませんでした。
「30代後半から、毎日、求められたときにどう断るかばかり考えていて、いろんなことが手につかなくなるんです」と言っていました。夫のことは愛しており、信頼しているけれども、あまりにも頻繁に求められるセックスが苦痛になっていました。その代役としてプロならいいけれど、素人だと性感染症や離婚も含めて心配だという苦しい心の内を拝察しました。
調査は夫が出勤する朝8時からスタート。夫は電動バイクで動くことが多いというので、私たちもバイクでスタンバイ。夫は写真通りの長身のイケメンで、52歳という実年齢より若く見えます。体も鍛えており、清潔感もある。さらに会社も成功していてお金もあるので「この人は、モテるだろうな」と思ってしまいました。
マンションの駐輪所に向かい、タイヤが太くおしゃれな電動バイクに乗り颯爽と出発。10分でオフィスがあるスタイリッシュなビルに到着。夫の会社の公式サイトを見ると、社員は50人おり、取引先も有名企業ばかり。会社がうまく行っていることがわかります。
17時に出てきた夫は、再びバイクで自宅へ。そこからずっと動きがなかったのですが、深夜2時に電動バイクで出てきました。
向かった先は、新宿歌舞伎街のあるビル内にあるお店です。ここはハプニングバーと呼ばれるお店で、私たちも以前潜入調査をしたことがあります。
慣れた様子で入っていった夫は、1時間後に豊満な体型の女性と共に出てきました。女性はミニスカートをはいていましたが、終始もじもじししている。おそらく下着をはいていないのでしょう。
女性と夫は人通りがない路地にあるビルの駐車場に行き、性交渉をスタート。これは公然わいせつともみなされてしまう行為です。コンプライアンス時代に、企業の代表がこのような行為が止められないということに、依存症の恐ろしさを感じてしまいました。
夫は「また会ったね。あなたとセックスをしても、子供ができないから、中で思いっきりぶっ放せるね」などと言っていました。夫の声は高くて可愛らしく、避妊をしないという暴力的な性交渉をする人とは思えません。
行為が終わると、女性をタクシーに乗せて3万円を渡していました。女性の後を追うと、東中野のファミリータイプのマンションに入っていきます。どうやら既婚者のようでした。
夫は朝5時に自宅に帰ります。その翌日も同じ時間に出勤し、夕方に自宅に行き夕飯作りをしたのでしょう。この日は、再び会社に行き、21時に社員と思しき女性2人と出てきました。
そのうちの一人が明らかに夫との距離が近い。近くのイタリアンレストランに入って行ったのですが、一人の女性にわからないように手を握ったり、股間を触ったりしている。1時間程度でお開きになると、女性は徒歩10分程度のマンションに帰宅。夫はもう一人の女性を駅まで送ると、タクシーに乗り女性のマンションへ。
23時に出てきた時は、20代前半の見知らぬ女性と一緒でした。彼女を地下鉄に送るときに、3万円程度のお札を握らせていたのです。女性は「もっと欲しい」とイタズラっぽい笑顔で言うと、さらに2万円を追加。これは後に分かったのですが、社員の女性とこの女性の3人で性交渉に興じていたとのこと。この女性はアブノーマルな性交渉を得意とする人で、夫とは歌舞伎町の違法ギリギリなお店で知り合ったとのこと。
以上の調査結果を純子さんに報告すると「イーッ」という聞いたこともない、悲痛な叫び声をあげていました。そして、「これはひどい。慰謝料をもらって離婚したいですが、私働いたこともないし、世の中に出るのは不安です」と泣き出したのです。
夫は性交渉が乱れているほかは理想的な夫です。浮気相手の属性を考えても、純子さんと離婚してこれらの女性と結婚することは考えられません。そこで、純子さんはカウンセラーと夫との3人で話し合いの場を持つことにしたそうです。
それから1ヵ月後、純子さんから「夫はセックス依存症でした」という連絡がありました。依存症は幼少期の経験が原因となることが多いそうです。夫は、両親の性交渉を見せられたり、小学校でいじめに遭い皆の前でパンツを下ろされた経験もあったとか。加えて、中学校時代に、男性の教師から性器を触られ、望まない性交渉をさせられたこともあるなど、性暴力の被害者であることがわかったのです。
「さらに、夫の両親は育児放棄もしていたそうです。誰からも愛されないから、人肌を求めてしまう。何度も死のうと思ったけれどできなかった話などをしてくれました」
さらに、親からされたおぞましい経験もあり、その記憶には蓋がされていたそうです。夫は「50過ぎまでこうしてしまったので、もう僕の人生は諦めている」と言ったそうですが、純子さんは「あなたと生きていきたいから、全力で支える」と宣言。夫がセックス依存症だとわかり、夫婦の仲は深まったとのこと。
「真相が分かって、モヤモヤした気持ちが晴れたのはいいですが、やっぱり気持ち悪いです。今後どうするか、それが課題ですね」と語っていました。今後、夫は自助サークルに参加し、カウンセリングを受けながら、依存症と付き合っていくとのこと。妻・純子さんが支えれば、今後の夫婦の未来は明るいと感じました。
また純子さんは現実的に離婚を考えたときに、社会人スキルがないことを痛感。派遣会社に登録し、職業訓練を受けているそうです。調査をきっかけに、夫婦関係が強固になることは多々あります。痛みはあるものの、いい結果につながって、良かったと胸を撫で下ろしました。
今回の調査料金は25万円(経費別)です。
妊娠中も産後も…夫から4回クラミジアをうつされた42歳5児の母の「耐えがたき悩み」

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